対露譲歩での停戦否定 ゼレンスキー氏

    ロシアによるウクライナ侵攻で、同国のゼレンスキー大統領は6日、米欧諸国や有識者の一部から、ウクライナが一定の譲歩をした上でロシアとの停戦を求める声が出ていることについて、そうした声に従い停戦に応じることはないとする考えを示した。報道陣に対する発言をウクライナメディアが伝えた。

    ゼレンスキー氏は「(戦争への)倦怠(けんたい)感が広がっており、自身の経済的、あるいは政治的な利害に関心がある国はあるだろう。彼らは自分のために一定の決着を求めている。だが、私たちは私たちのための決着が必要だ」と述べた。また、ウクライナは現時点でパートナー国と将来的な停戦のあり方について協議していないとも明らかにした。

    停戦交渉は現在、両国の立場の隔たりから中断している。ウクライナは「戦場が交渉の場だ」(ポドリャク大統領府長官顧問)とし、戦況で優勢を築いた上でロシアから譲歩を引き出そうとする構えを崩していない。

    一方、ウクライナ軍参謀本部などによると、東部ルガンスク州の中心都市セベロドネツクでは6日も激しい市街戦が続いた。火力で露軍が上回っているものの、ウクライナ軍が防衛線を保持しているという。ゼレンスキー氏は同日、状況次第ではウクライナ軍は同市から撤退する可能性もあるとした上で「困難だが、ウクライナ軍はなお陣地を保持している」と述べ、戦闘を継続するとした。ウクライナメディアが伝えた。

    また、露軍が制圧を狙う東部ドネツク州の主要都市スラビャンスクの状況について、ウクライナのアレストビッチ大統領府長官顧問は同日、露軍が大軍を集中させつつあり、全ての撃退は困難だとし「1週間以内に包囲され、その後、陥落する可能性がある」との見通しを示した。


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