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在中企業の3割が「圧力」意識 EU商工会議所調査

【北京=三塚聖平】在中国の欧州連合(EU)商工会議所の調査で、約3割の企業が中国で研究開発(R&D)投資を行う際に同国政府の圧力などを意識していることが8日、明らかになった。習近平政権は、米国との対立長期化を念頭にサプライチェーン(供給網)の「国産化」を進めており、中国でビジネスを行う外資企業への圧力も増しているとみられる。

中国の国旗(AP)
中国の国旗(AP)

EU商工会議所は、昨年末から今年2月に行った調査を基に、中国でのEU企業の研究開発に関する現状や課題をまとめた。

調査結果によると、中国で研究開発投資を行う際の判断基準について「ビジネス上の利益もあるが、主に政府の圧力や報奨」と答えたのは5%。「政府の圧力や報奨もあるが、主にビジネス上の利益」とした29%と合わせ、計34%が「圧力や報奨」を意識していた。

報奨は、研究開発投資を行う企業への奨励金や税制優遇など地元当局による支援を指すとみられる。ただ、企業にとって恩恵であるはずの報奨も、中国での研究開発を求める「当局からの負の圧力」だとする見方が一部企業からは示された。

中国は、供給に支障が出れば自国の産業を揺るがしかねない半導体などハイテク産業分野について、国内で「自給自足」できる態勢の構築を急いでいる。報奨には、中国が必要とする技術を持つ外資企業に中国での研究開発を促す狙いがあると受け止められている。

中国は「国家安全」の観点からデータ管理を強化する法整備を進めており、外資企業は中国国外への情報持ち出しの危険性が増していることにも神経をとがらせている。

調査では、中国市場向け製品を開発するために現地に拠点を置くEU企業も、自社にとって重要な中核技術は「安全に守られた母国市場」にとどめ、中国では現地仕様にする作業を行っていると分析している。調査は中国で知的財産権を侵害されるリスクについて、特に技術・経営資源が限られる中小企業にとっては「計り知れないほど大きい」と警鐘を鳴らしている。

中国政府の研究開発支援を利用しやすくするために地元企業と提携したことが「ある」との回答は14%で、「まだないが検討中」は41%だった。産業補助金など中国政府による企業支援は実態が不透明で、外資は現地企業と比べて利用が難しい実情がある。


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