ウクライナのゼレンスキー大統領は7日、ロシア軍を2月24日の侵攻開始前の境界まで押し返すことが「重要な暫定的勝利」だと述べた上で、ロシアが2014年に強制編入した南部クリミア半島を含む領土の完全回復が最終目標だと強調した。「装備面で劣り、前進できない」と苦境を認め、各国に支援強化を訴えた。英紙フィナンシャル・タイムズのイベントで語った。
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ゼレンスキー氏はオンラインのインタビューで、戦闘が膠着状態に陥ることは「選択肢にない」とし、ロシアが制圧した地域の奪還を目指す考えを強調。一方で和平交渉に前向きな姿勢も示し、プーチン大統領との直接会談に意欲を見せた。ロシアを交渉に引き込むため、制裁による圧力強化を各国に改めて求めた。
欧米諸国の一部は、対ロ制裁による経済悪化に嫌気が差しており「制裁緩和に向けて何ができるか探っている」と批判。フランスのマクロン大統領が和平交渉の可能性をにらみ「ロシアに屈辱を与えてはならない」と発言したことにも「理解できない」と反発した。(共同)