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「夫婦で月36万円あった年金が夫死亡で18万円に」遺族年金を期待できない共働き妻がサバイブする秘策

PRESIDENT Online

女性は男性よりも将来おひとり様になる確率が高くなります。老後資金はどのように準備したらよいでしょうか。ファイナンシャルプランナーの長尾義弘さんは「共働きで妻の稼ぎが夫と同等にある場合、夫死亡後の遺族年金は期待できません。年金が半減しても生活費は半減しないので、備えが必要です」といいます――。(※本稿は、長尾義弘『私の老後 私の年金 このままで大丈夫なの? 教えてください。』(河出書房新社)の一部を加筆再編集したものです。)

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Hana-Photo
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Hana-Photo

一人暮らし高齢者の2割が貧困

女性の平均寿命は、男性の平均寿命と比べて6年も長いです。そうすると、夫が亡くなった後、女性が一人暮らしをする可能性はとても高くなります。さらに夫が年上で一回り(12歳)も年齢が離れているとしたら、平均寿命で考えれば18年間も一人で暮らすことになっています。

一人暮らしになったときの生活はどうなるのか心配です。「自分だけの年金になったときに生活できるのか」「遺族年金ってどのくらい受け取ることができるのか」――そんな悩みを抱えている人は少なからずいるのではないでしょうか。

実際、内閣府「高齢社会白書(平成24年版)」によると、一人暮らしをしている高齢者の約2割が相対的貧困に陥っているとあります。とても他人事ではありません。

夫に先立たれたとき、どうすればいいのでしょうか。共働き夫婦と専業主婦の両方の場合で解説していきましょう。

「遺族年金」は思うほどもらえない

まずは、遺族厚生年金はどのくらい受け取れるのかをお話しします。

「夫の年金の4分の3を遺族年金として受け取ることができる」と勘違いしている人が多いです。しかし、受け取ることができるのは夫の厚生年金部分のみで、基礎年金は含みません。基礎年金は個人の年金なので、死亡すると消滅します。

つまり妻の受け取れる厚生年金の計算方法は、次の通りです。

①夫の厚生年金の4分の3

②夫の厚生年金と妻の厚生年金の半分ずつ

③妻の厚生年金

この3つのうち、もっとも高い金額が自動的に選ばれます。

共働き夫婦の遺族厚生年金は期待薄

共働きの夫婦の場合、夫が先に亡くなったときの遺族厚生年金はあまり期待できません。というのは、夫の遺族厚生年金の金額から、自分の厚生年金額を引いた金額が上乗せされることになるからです。

少しわかりにくいと思うので、65歳以上の共働き夫婦を例にとって説明します。

夫は基礎年金6万円+厚生年金14万円=月額20万円

妻・C子さんは基礎年金6万円+厚生年金10万円=月額16万円

先ほど挙げた3つの式に当てはめると、

①夫の厚生年金14万円×3/4=10万5000円

②夫の厚生年金の半分7万円+妻の厚生年金の半分5万円=12万円

③妻の厚生年金10万円

②の12万円がもっとも多い金額になりますので、遺族厚生年金は12万円になります。しかしC子さんの厚生年金が優先されますので、夫の遺族年金は2万円になるのです。内訳は次の通りです。

妻の基礎年金6万円+妻の厚生年金10万円+夫の遺族厚生年金2万円=18万円

それまでは、夫婦の合計年金受給額は36万円でしたが、夫が亡くなると18万円になります。半分になってしまうということです。妻の厚生年金が夫の厚生年金より同じまたは多い場合には、遺族厚生年金は受け取れないということになりますね。

例に出したC子さんの月額18万円という金額は、一般的に見て多いのか少ないのかというのは、ちょっとイメージができませんね。総務省統計局の「家計調査(2019年)」の調査によると、高齢単身無職世帯の毎月の支出は約15万円です。

すると、平均の金額よりも3万円多いので、たぶん生活をする上では、困らないという予想ができます。ただ、二人の生活が一人になったからといって生活費も半分でOKというわけではありません。やはりそれなりに節約をしていく必要があるでしょう。


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