新型コロナウイルス感染拡大前と比べ、眼精疲労やかすみ目、視力低下といった「目の不調」を感じる人が20.1%にのぼることが、NTTドコモの企業内研究所「モバイル社会研究所」の調査で明らかになった。男性よりも女性の方が目の不調を訴える割合が高いという。一方、12.0%の人がコロナ拡大前よりも「風邪をひきにくくなった」と体調の改善を感じていることもわかった。
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目の不調、10代女性は3割超
調査は今年2月、全国の15~79歳の男女を対象にウェブで行われ、6240人から有効回答を得た。
目の不調について、男性全体では14.7%に対し、女性は25.3%。特に女性10歳代で33.5%に達したほか、女性40歳代の29.2%、女性50歳代の27.2%と軒並み高かった。男性はどの年代でも15%前後にとどまっている。
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目の不調以外では、「肩・首筋のこり、痛み」が16.0%、「腰痛」が11.3%、「睡眠不足」が10.6%と続いた。
新型コロナ感染拡大後に「風邪をひきにくくなった」と回答した人の割合も、男性より女性の方が高かった。年代別に見ると、女性の30~40代が約2割で、他の年代よりも高かった。
1時間に10~15分「目の休憩」を
目の不調が増えたという調査結果について、モバイル社会研究所の担当者は「コロナ禍で在宅勤務やオンライン授業が一般化し、パソコンやスマートフォンの画面を長時間見ている影響が考えられる」と分析する。
目の疲労を少しでも回復するためには、「目の体操」、腰痛や肩こりを防ぐためにはストレッチが有効という。目薬製造販売大手、参天製薬は、目の体操やストレッチの方法をウェブサイトで紹介し、「パソコン作業をするときは、1時間ごとに10~15分の休憩を取り、目を休ませてあげましょう」と呼びかけている。
ロート製薬やメガネスーパーなども目の体操を紹介している。共通するのは、眼球を上下左右、右回り、左回りと動かし、凝り固まった目の周りの筋肉をほぐして疲労回復を促していくことだ。(松村信仁)