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ブラック校則見直し 「生徒指導提要」新版、今夏にも公表

文部科学省が全国の小中高校などで指導する教員の手引書「生徒指導提要」の改訂を進めている。校則運用のあり方に関する記述を充実させて、社会問題化している「ブラック校則」の見直しを狙うほか、新たに児童生徒の性の多様性を踏まえた指導の方向性なども詳述。生徒指導提要の改訂は約12年ぶりで、今年の夏にも新版を公表する予定だ。(大泉晋之助)

HPで公開求める

生徒指導提要は、教員が子供たちの指導にあたり配慮すべき内容を網羅する「ガイドブック」にあたる。前回平成22年の改訂では、インターネットなどを通じた「ネットいじめ」や有害サイト問題などへの対応が盛り込まれた。

今回、改訂内容を検討している有識者会議では「理不尽な校則は学校がなくす、見直す努力をしていくことが必要」との指摘が出ており、「ブラック校則」解消に向けた記述が、充実させるべき優先事項の一つとなった。

校則について、現行版では入学前や入学後の児童生徒・保護者へ周知徹底を求めるのにとどめているが、改訂版では公開の在り方を具体的に提示。学校のホームページへ内容の掲載を求めるとともに、校則の意義を児童生徒らに周知するため「制定背景について示すことが適切」と明記する。

また、校則策定・見直しの望ましい手順を①児童生徒や保護者の意見を聴取し定める②毎年度の生徒会や保護者会で確認したり議論したりする機会を設けるなど、絶えず見直しを行うことが必要③策定や見直しの場合の手続きを示しておく-と詳述。手順の例示にとどまる現行版に比べ、踏み込んだ記載となる。

性の多様性も

改訂版には性の多様性についても初めて盛り込まれる。LGBTなど性の多様性への無理解は、しばしばいじめや差別などを助長するため、教員に対し「悩みや不安を抱える児童生徒の良き理解者となるよう努める」と求める。性の多様性に関し、自身のことを隠したいと考える児童生徒にも配慮し「日頃から児童生徒が相談しやすい環境を整える」「見た目の裏に潜む可能性を想像できる人権感覚を身に付ける」ことなども明記する。

対応策として①自認する性別の制服・衣服や、体操着の着用を認める②職員トイレ・多目的トイレの利用を認める③通知表などを児童生徒が希望する呼称で記す④自認する性別として名簿上扱う⑤体育や保健体育で別メニューを設定する-などと例示する。

文科省は改訂版について、教員がいつでもインターネット上で参照できるようにするほか、関係法令などを参照できるリンク機能なども付加する方向だ。

ブラック校則 社会常識に照らして合理性に乏しい学校の規則。下着の色を白に限ったり、頭の側面を刈り上げ段差をつける髪形「ツーブロック」を禁じたりするなど、細かな制限を設けるケースが目立つ。児童生徒のプライバシーや人権侵害に当たるとの批判も上がり、各地で見直しが進んでいる。文部科学省によると、校則には法律上の根拠はないが、校長に制定の権限があるとされる。


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