パナソニックホールディングス(HD)は13日、同社技術部門の戦略説明会をオンラインで開催し、令和6年度にサステナビリティー(持続可能性)と心身のウェルビーイング(満たされた状態)に関連する研究開発への投資比率を現在の63・9%から82・5%へ引き上げる方針を示した。パナHDの研究開発への投資額は全体で年間数百億円規模とみられ、その大半を両分野へ振り向ける。
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サステナビリティー分野では、塗料のように塗るだけで発電できるタイプの太陽電池や、水を電気分解して水素を作る装置の開発に注力。ウェルビーイング分野では、家電のIoT(モノのインターネット)連携のほか、自動配送ロボットや工場・倉庫などの現場最適化のシステム開発などへ積極的に投資する。
技術部門を束ねる小川立夫・最高技術責任者(CTO)は「『私たちがいなければ生まれなかった世界を作る』を合言葉に、脱炭素や人の豊かな暮らしを支える技術開発を目指す」と強調。「必要に応じてベンチャーキャピタルなど外の力も借りて新たな事業を創出していく」と話した。
4月の持ち株会社制移行に伴い、パナソニックHDの技術部門ではグループ全体の技術面での連携に加え、10年先の長期視点での研究開発などを担っている。