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長野のブドウ栽培が過去最大に 「皮ごと種なし」人気で リンゴは過去最小

長野県のブドウ栽培が拡大している。「シャインマスカット」などブドウの高値が続いているためだ。一方でリンゴは自然減少が続く。ともに出荷量で全国2位の県を代表する果物だが、生産者をとりまく状況に差が生まれている。

皮ごと食べられる、(左から)ナガノパープル、クイーンルージュ、シャインマスカット(長野県須坂市の境果樹園提供)
皮ごと食べられる、(左から)ナガノパープル、クイーンルージュ、シャインマスカット(長野県須坂市の境果樹園提供)

「結果樹面積」増

農林水産省がこのほど発表した令和3年産の作物統計調査で、長野県のブドウの結果樹面積が前年比約4%増の2380ヘクタールとなり、昭和48年以来の最大となった。1位は隣の山梨県の3790ヘクタールで前年と同じだった。

結果樹面積とは、栽培面積のうち実際に果実を収穫するために結実させた面積。果樹は木を植えてから実を収穫するまでに数年を要するため、結果樹面積が増えるということは数年前から着々と準備してきた結果といえる。

一方で、長野県のリンゴの結果樹面積は同約3%減の6980ヘクタールで、初めて7000ヘクタールを下回った。1位は青森県の1万9700ヘクタールだ。

海外でも好評

ブドウは、新しい品種が導入されることで価格を保ってきた。特に近年は、皮ごと食べられる大粒品種が人気を牽引(けんいん)。おいしさもさることながら、食べ跡が皮や種で汚くならないのもポイントだという。

種がなく、皮も薄くて大粒の黒系の「ナガノパープル」は、長野県果樹試験場(須坂市)で巨峰と旧ソ連の品種リザマートを交配して育成され、平成16年に品種登録された。それまで巨峰の一大産地だった須坂市などでも置き換えが進んだ。

国立研究開発法人の農業・食品産業技術総合研究機構(茨城県つくば市)が育成し、18年に品種登録された黄緑色の「シャインマスカット」は、国内だけでなく、中国など海外の人の舌をうならせ、日本の農産物の代表的地位を築いた。

長野県園芸畜産課の三井光課長補佐は「通常の新品種は徐々に市場価格が下がってくるが、シャインマスカットは出て15年ぐらいずっと上がっている」と話す。東京都中央卸売市場でのシャインマスカットの平均価格は、平成24年は1キロ1257円だったが、その後ほぼ毎年上がり続け、令和3年には2249円で取引されるようになった。

畑も引く手あまた

ブドウの高値が続く中、ブドウ畑の引き合いも強い。「高齢化で畑をやめる家があると、どこからか聞きつけて借りに来る」ほどの売り手市場だと三井さん。一定の収入が期待でき新規就労者にも始めやすいことも背景にある。


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