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「地方の声届かなくなる」東北被災地の議席減に怒りと戸惑い 衆院区割り案

政府の衆院選挙区画定審議会が16日、新たな区割り案を勧告した。東日本大震災の被災地は前回の岩手に続き、宮城、福島で議席が減り、有権者らは「声が届かなくなる」と不満を漏らした。一方、一気に5増となる東京の有権者は度重なる選挙区変更に翻弄される形となり、「今後は誰を頼りにすれば良いのか」と戸惑いを見せた。

定数減の影響で、5区から4区に選挙区が変わる被災地の宮城県石巻市と東松島市。東松島市選出の県議は「一票の格差の是正は必要だが、復興期間中に被災地の国会議員が減るのはおかしい」と怒りを込めた。石巻市が地盤の県議も「被災沿岸部の人口減少は、震災の後遺症が大きい。結果的な人口減だけを理由に減らすのはいかがなものか」と疑問を呈した。

復興の途上にある被災者からは困惑する声も。南三陸町の南三陸ホテル観洋の女将(おかみ)、阿部憲子さんは「地方の声が届きにくくなる。復興という課題を抱える地域の選挙区が減らされていいのか」と訴えた。

福島県も区割り案の検討段階で、震災と東京電力福島第1原発事故でいまだに県内外に多くの避難者がいる特殊事情などを踏まえ、県民の思いが国政に届く配慮を求めていたが、1減の憂き目に遭った。

1区と5区に分かれていた浜通りの自治体は新4区に統合されるが、原発が立地する大熊町の吉田淳町長は「いまだ住民が県内外の広域に避難している状況であり、被災者の声を国政に届ける上で定数1減は大きな影響がある」とのコメントを出した。

一方、5増となる東京都では、現在の25選挙区中22選挙区で見直しが行われ、前回1区から10区に変更となった新宿区の落合地区は再び1区に戻される。

「正直戸惑っている。分かりにくい区割りはやめてほしい」と苦言を呈するのは、自営業の荻堂博さん(71)。「知らない候補者ばかりの選挙区では、選挙に行くモチベーションも下がる」と指摘した。

江戸川区の小岩地区は、葛飾区と同じ17区から、墨田区との14区に組み替えられる。小岩地区に40年以上暮らす男性(75)は「なぜコロコロ変わるのか。地元選出の議員を長い間応援してきたのに意味がなくなる」と語気を強めた。また、会社員の男性(59)は「墨田区とは心理的に距離を感じる」とし、「今まで小岩に来たことがない人が、どこまで小岩のために汗を流してくれるのか」と話した。

新たな候補者選びが加熱することも予想され、28区が新設される練馬区選出の都議は「まずは目前に迫った参院選に集中する。その間に支持者からも話を聞いてみたい」と語った。

衆院区割り改定案の全容(PDF)

衆院区割り140選挙区で改定 「10増10減」勧告



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