サローネ国際家具⾒本市が開催 ライフスタイル“以上”が分かる存在になりつつある

    実は昨年9月、「スーパーサローネ」と名付けられた特別編が、やや小規模に開催された。徹底したサステナビリティ路線で、参加社のブースは主催側の規定の材料を使い、展示の内容も大量消費時代にNOを主張するものが多かった。また、会場のところどころに特別な食空間が設置されていた。

    そして、今年である。さまざまな素材が生まれるプロセスを見せるゾーンもあり、かつ、そのゾーンとフードコートが一緒になっていた。自然による恵みが、食と住居の両方に共通の関係をもっている。こうしたことが実感として分かる。

    フードコートの様子
    フードコートの様子

    このスペースに足を踏み入れた時、「この感覚、どこかで味わったことがある」と思った。しばし考え、2015年、ミラノの食の万博の会場でそこかしこにあったシーンである。自然、食、物理的空間の調和だ(これに服を加えれば、メイド・イン・イタリーの3大産業になる)。

    素材により目を向け、その素材は自然のものであるのが望ましい。自然の素材であれば自然環境に戻しやすいからだ。そうすると、自ずと食と住環境は接近してくるのである。

    しかも、食が美味しそうに見える。生理的にそう思えるのだ。

    1982年、西武百貨店のために糸井重里さんが「おいしい生活」とのコピーを書いたが、当時の日本の事情とはまったく関係なく、「おいしい生活」が世界に通じるコピーとして再登場してもおかしくない。


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