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トランプ氏、激戦州に圧力、恫喝、違法行為要求 下院特別委公聴会、州務長官ら証言

【ワシントン=大内清】米国で昨年1月に起きたトランプ大統領(当時)の支持者による連邦議会議事堂襲撃事件を調査する下院特別委員会の公聴会に21日、2020年大統領選の勝敗を左右した南部ジョージア州と西部アリゾナ州の高官らが出席した。高官らは、両州で大規模な不正があったとするトランプ氏や側近たちから選挙結果を違法に覆すために執拗(しつよう)な圧力や恫喝(どうかつ)があったと証言。同委には、事件につながったトランプ氏の不正主張に根拠がないことを示すとともに、これまでの公聴会の内容と合わせ、トランプ氏自身が積極的に違法行為を働きかけていたことを明らかにする狙いがある。

トランプ前大統領(ロイター)
トランプ前大統領(ロイター)

大統領選でジョージア州は、民主党のバイデン現大統領が1万2千票弱の僅差でトランプ氏を下す激戦州となった。トランプ陣営は、州都アトランタ周辺の開票所にひそかに大量の不正票が持ち込まれたり、死亡者約5千人分の票が利用されたりしたなどと主張。同委はトランプ氏が当時、同州のラフェンスパーガー州務長官(共和党)に電話で、自身が勝つのに必要な票数を探し出すよう要求した音声なども公開した。

この日の公聴会でラフェンスパーガー氏が行った証言や公開された通話記録によると、同氏はトランプ氏に、当落を左右する不正や犯罪の証拠はなく、探し出せる票もないと指摘。トランプ氏は「犯罪性がないと述べることは君(ラフェンスパーガー氏)にとって非常に危険だ」と述べた。

同様に激戦州となったアリゾナからは、州議会のバウザーズ議長(共和党)が出席。バウザーズ氏は、トランプ氏やその顧問弁護士のジュリアーニ元ニューヨーク市長から繰り返し連絡を受け、バイデン氏の当選確定に必要な手続きを妨害するために議長権限を違法に行使するよう求められたと明らかにした。

証言によると、トランプ、ジュリアーニ両氏はバウザーズ氏に「不正の証拠となる名簿を持っている」と説明。バウザーズ氏が提供を求めるとその場では了承したものの、「結局、(名簿は)送られてこなかった」。バウザーズ氏はその後、トランプ氏に「あなたのために法を破るつもりはない」と伝えたという。

一方、トランプ氏はこの日、公聴会に先立って声明を出し、「(バウザーズ氏は)選挙は盗まれたと言っていた」と主張した。証言の信憑性(しんぴょうせい)をおとしめる狙いがあるとみられるが、同氏は「(トランプ氏は)間違っている」と一蹴した。

このように特定の人間を名指しで標的にするのもトランプ氏の常套(じょうとう)手段だ。ジョージア州では当時、開票作業員だった黒人女性とその母親がトランプ氏支持者から不正の疑いをかけられて脅迫などの被害を受け、トランプ氏自身もラフェンスパーガー氏との電話で女性らの名前を挙げて「ペテン師だ」などと繰り返し非難している。この日の公聴会に出席した女性らは、トランプ陣営からの根拠のない非難で「人生がめちゃくちゃになった」と語った。


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