ほかの銀行でも、同様の手数料を徴収するところが増えている様子です。
さらに近年、未利用の口座に対して手数料を課す銀行も増えてきています。たとえば三菱UFJ銀行では、2021年7月1日(木)以降に口座を開設し、2年以上未利用の普通預金口座を対象に、「未利用口座管理手数料」として年間1320円(税込)が課されるようになっています。なお、ほかの預かり金融資産(定期預金、外貨預金、投資信託等)がある場合や、借り入れがある場合などは免除されます。
銀行の口座手数料、取られて損しないためには?
さて、このような手数料を取られないようにするためにどうしたらよいでしょうか。
1.WEB通帳へ切り替える
まず考えられるのはWEB通帳への切り替えです。WEB通帳なら通帳をいちいち繰り越す必要がなくなり、かつ24時間(メンテナンスの時間を除く)確認できるメリットもあります。
また、エコの視点でもWEB通帳が望ましいと言えます。銀行が紙の通帳に手数料を課すようになった理由のひとつに、紙資源を減らす目的が挙げられます。たとえば三井住友銀行のWEBページには、「紙通帳の発行は年400万冊にのぼり、積み上げると富士山2個分を超える」と書かれています。これからは地球環境のためにもWEB通帳に切り替えが望ましいでしょう。
2.使っていない口座を解約する
また、口座管理手数料や紙の通帳を有料とする条件は、最近口座を開設した人に限られており、昔から口座を持っている人に課されることはありません。しかし将来変更する可能性も否定できないため、使っていない銀行口座を放置することは避けておきましょう。
自動的に取られる手数料はまだある
今回は金融商品や金融サービスで取られる手数料について紹介しました。しかし、うっかりしていると自動的に取られて損をする手数料は実はまだあります。各社により金額はまちまちですが、たとえば、こういったものにも手数料が発生する場合があります。
《手数料が発生するサービス》
・ポイントサイトで貯まったポイントをほかのポイントに交換する
・クレジットカードの紙の利用明細書発行:1通あたり約100円
・携帯電話の請求書を郵送で発行:月220円
ただでさえ値上げラッシュで支出が増えている中、少しでも無駄な手数料を取られないように見直すことをおすすめします。
【新時代のマネー戦略】は、FPなどのお金プロが、変化の激しい時代の家計防衛術や資産形成を提案する連載コラムです。毎月第2・第4金曜日に掲載します。アーカイブはこちら