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「人生の成功、失敗は80歳まで分からない」何社もクビになり、3度も破産した男が伝説の起業家になったワケ

PRESIDENT Online

■65歳に始まった人生のクライマックス

50歳になる直前には、夜中に火事でお店が全焼する悲劇に見舞われました。このときにはさすがのサンダースも10時間くらい落ち込んだようです。しかし翌日の午前中には立ち直り、焼け跡にトラックを乗り入れて、再建を始めていたとか。彼らしいですね。お店のファンの支援もあったといわれています。

そうこうしているうちに、サンダースは65歳になっていました。平均寿命を超えたわけですから、もう引退を考えていい年齢です。国道沿いのサンダースカフェは立地の良さもあり、相変わらず大繁盛。家出少年だったサンダースは「カーネル・サンダース」として、静かな余生に入ろうとしていました。

しかし、ここからが彼の人生のクライマックスだったのです。

■売るものがない? ならば…

第二次世界大戦後のアメリカでは高速道路の建設が盛んになりました。サンダースカフェがあったコービンの外れにも高速道路が完成します。すると、サンダースの店の前を通る国道の利用者が高速道路に流れ、客足が一気に遠のきました。売り上げは落ちていき、ついには全盛期の半分以下になってしまいました。店は大赤字です。

不屈のサンダースはこのとき、人生で初めて白旗をかかげます。店を畳んで引退することにするんです。無理もありませんが、このときばかりはサンダースらしくなく、決断までに時間がかかったようです。

それが致命傷になりました。迷っているうちに負債が溜まっていき、最終的には店を売っても手元にお金が残らないくらいのダメージを負ってしまったのです。その上、まじめに払ってきた年金の支給額は、家族が暮らしていけないほど微々たるものでした。

65歳のサンダースはまたもや全財産を失いました。

まったく予測不能な社会の変化によって、人生の最終盤にして、サンダースは最大の危機を迎えます。普通ならあきらめますよね。しかし、彼はカーネル・サンダース。ここから、サンダース最後の挑戦が始まります。

サンダースは考えます。今の俺の手持ちの武器は何だ? 金はないから、店を作ることはもうできない。体はヨボヨボ。家族と中古車1台しかない老いぼれに何ができる? そうだ、自分にはフライドチキンがあるじゃないか。最高のフライドチキンの作り方を知っているじゃないか。

フライドチキンの店を出す体力は、金銭的にも年齢的にもありません。でも、彼の頭の中にはレシピが入っています。子供のころにお母さんに習ったレシピが。サンダースはそれを売ろうと考えました。

■ケンタッキーフライドチキンの誕生

決めたら早いサンダースは、ピート・ハーマンというレストラン経営者の友人の家に押しかけて、「外にメシでも行こうぜ」というハーマンを無理やり座らせ、フライドチキンを作り始めます。

サンダースが工夫して開発したレシピを用いたフライドチキンは火力の劣る一般家庭の台所で作れる料理ではありませんから、調理にはものすごく時間がかかります。出来上がったころには深夜になっていたそうです。

イライラしながら待っていたハーマンと彼の家族ですが、出てきたフライドチキンを一口食べた途端、大感激。それはそうですよね。ただでさえおいしいのに、深夜まで待たされてペコペコのお腹で食べたら、言葉を失うでしょう。サンダースからすると、狙い通り。ハーマンにビジネスの話をもちかけます。

このレシピを使って商売をしないか?

前例のないビジネスにハーマンも少し迷ったようですが、少し経って決断しました。

「乗った。自分がチキンを1ピース売るたびに4セント払う。これでどうだい?」

サンダースはもちろん承諾。こうしてフランチャイズ1号店がオープンしました。

ハーマンはこうも言ったようです。

「ここはケンタッキー。だから、これは『ケンタッキーフライドチキン』だ!」


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