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公的年金は使える制度 意外と低い国民年金の損益分岐点、お得な付加年金

こんにちは、桶井道(おけいどん)です。連載17回目、今回は、「公的年金が使える制度であること」について書きます。

公的年金は、いろいろいわれますが、良い制度だと私は思います。私は、FIREしたときに、国民年金に即加入し、かつ付加年金(解説は後ほど)も掛けました。さかのぼりますと、20歳になったとき、大学生でしたが、国民年金に加入しました。会社員時代は、厚生年金に加入していました。よって、私には無年金期間はありません。

それでは、公的年金のうち、国民年金が、なぜ良い制度といえるのか、解説していきましょう。

(Getty Images)※画像はイメージです
(Getty Images)※画像はイメージです

(1)意外と低い損益分岐点

国民年金保険料は、現在1万6000円台半ばです。これを40年間支払うと、65歳以降に受給できる年金額は月額6万5000円ほどです(付加年金を除く)。国民年金は2年分を前納することで、月額600円ほど安くなります。よって、月額保険料は1万6000円ほどになります。

ここで、国民年金の損益分岐点を計算してみましょう。

月額1万6000円の年金保険料を40年間支払った場合、年金保険料総額は768万円になります。それだけ支払えば、65歳以降に受け取れる年金額は年間78万円です。

「768万円÷78万円=9年10カ月」ですから、65歳で受給開始すると、75歳まで生きれば、損益分岐点を上回ることができます。つまり得をするということです。

こうして、具体的に試算してみれば、国民年金がどれだけお得か分かってきますね。少子高齢化が鮮明になったことから、国民年金には、長生きしないと損をするのではないかというネガティブなイメージがつきまといますが、このように損益分岐点は意外と低いのです。

(2)付加年金

さらにお得な制度があります。冒頭で私が加入していると紹介した付加年金について解説しましょう。

付加年金とは、毎月の国民年金保険料に、付加保険料400円を加算して支払うことで、将来に受け取る年金額を増やすことができる制度です。増える年金額は、1年あたり、「200円×付加保険料支払い月数」です。現役時代に毎月支払った400円の付加保険料に対して、その半額となる200円が年金額に加算される、それが永久に死亡するまで保証されます。つまり、たったの2年間で元が取れてしまう、お得な制度なのです。

具体的に試算してみましょう。

加入期間40年の場合、付加年金保険料の支払い総額は「400円×480カ月(40年加入)=19万2000円」。

それに対して、受け取れる付加年金額(年額)は「200円×480カ月=9万6000円」、「9万6000円×2年=19万2000円」。

このように2年間で元が取れますね。それを超えるとお得になります。つまり、65歳から年金を受給しますと、67歳以降は得することになります。是非とも、付加年金にも加入しましょう。

(3)セーフティネット

ここまでは、いわゆる「年金」、つまり老齢年金のお話をしました。国民年金には、老齢年金以外に、セーフティネットの役割があることをご存じでしょうか。

病気、怪我などで、生活や仕事が制限された場合に、障害年金があります。これは65歳になっていなくとも、現役世代でも受給できます。病気や怪我で初めて医師の診察を受けたときに、国民年金に加入していることが条件となります(その他、年金保険料の納付状況など条件あり)。支給額(年額)は、障害年金1級で約98万円+扶養家族(子どもに限る)加算額、2級で約78万円+同です。

そして、遺族年金があります。国民年金の被保険者が死亡したとき、老齢年金の受給権者が死亡したときなどに、遺族が受けることができる年金です。

(4)生涯支給

国民年金の支給条件として、年齢に上限はありません。いったん、支給が始まると、生きている限りは支給され続けます。これが大きなメリットといえるでしょう。

(5)国による保証

株式投資には倒産リスク、元本保証がないリスクなどがあります。保険にも倒産リスクがあります。対して、国民年金は国が保証しています。これほど安全なことはないでしょう。

このように、(1)老齢年金は損益分岐点がそれほど高くはない、(2)付加年金はたったの2年間で元が取れる、(3)障害年金および遺族年金というセーフティネットがある、(4)生涯支給、(5)国による保証、これらから鑑みるに、国民年金は使える制度、有能な金融商品であると、私は思います。20歳になると、国民年金には加入しておきましょう。将来の自分を助けるものになるでしょう。

厚生年金は、どうでしょう? 正規雇用で会社員をしていると強制加入ですので、非加入という強硬手段は使えません。とはいえ、それを悲観する必要はないでしょう。国民年金と同様に、セーフティネットの役割はありますし、生涯支給もされますし、国による保証もあります。よって、同じく、将来の自分を助けるものになるでしょう。

公的年金はいろいろといわれますが、そんなに悪いものではないと思います。


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