上期世界販売、VWが首位 通年めぐりトヨタと競争激化必至

 

 トヨタ自動車とドイツのフォルクスワーゲン(VW)が世界販売首位の称号をかけ激戦を繰り広げている。トヨタが28日発表した2016年上期(1~6月)のグループ世界販売台数は前年同期比0.6%減の約499万2000台。対するVWはグループ全体で1.5%増の約511万7000台となり、VWが上期では2年連続で首位となった。ただ、差はわずかで、通年の首位をめぐる攻防戦はさらなる激化が必至だ。

 上期にトヨタのグループ販売が減少したのは2年連続。熊本地震のほか、グループ会社の工場で相次いだ事故を受け、車両生産を一時的に停止したことが新車販売にも影響した。

 一方、VWも昨年9月に発覚した排ガス規制逃れ問題によるブランドイメージの失墜で、VWブランドの1~6月の世界販売は292万5000台と0.7%減少。一方で、グループ会社の販売台数が軒並み伸びてVWブランドの不振を補った。主なグループの販売台数では高級ブランドのアウディが5.6%増、ポルシェが3.5%増加。シュコダ(チェコ)やセアト(スペイン)も伸びた。

 上期は熾烈(しれつ)な首位争いをVWが制した格好だが、通年の首位争いの行方は混沌(こんとん)としている。トヨタは、下期の巻き返しに向け、熊本地震などに伴う減産分の挽回に6月から本格的に取り組むほか、昨年12月に発売した主力のハイブリッド車(HV)「プリウス」を中心に拡販を急ぐ。

 一方、VWは、引き続きアウディやポルシェなどグループの販売が堅調で、14年以来の1000万台突破をうかがう勢い。ただVWは昨年も上期は首位だったが、排ガス不正で失速し、最終的にはトヨタに4年連続で通年首位を奪われた経緯があり、今年も勝敗の行方は見通しにくい状況だ。