スーツで健康推進、着実に増収維持 はるやまホールディングス・治山正史社長
団塊世代の大量退職やクールビズの定着により、紳士服市場は10年前に比べ3割縮小している。紳士服チェーン各社が経営多角化によって事業の再構築を進める中、はるやまホールディングスは「スーツで日本を健康にする」をキーワードに堅調に業績を伸ばす。治山正史社長は「世の中になくてはならない商品を提供するインフラ企業を目指す」考えだ。
独自の機能性付加
--“スーツで健康”とは具体的にどんな商品か
「商品の面では上着を着用したときの、肩にかかる重さや圧迫感を感じないよう、生地や縫製、デザインを工夫した『ストレス対策スーツ』、動きやすくカロリー消費をサポートする『スラテクノシリーズ』のほか、花粉症対策など、独自の機能性スーツを商品化した。これまで世の中になかった画期的な商品だが、着用するのが当たり前になるよう普及させたい」
--店舗運営上の“健康”についての工夫は
「郊外型店舗を中心に『地域の健康ステーション』というコンセプトでのリニューアルを順次進めている。店内に血管年齢、肌年齢やストレスなどを測定する機器を備え、買い物を楽しむだけでなく、心身のコンディションをチェックできる。顧客から支持されているので、都市部の店舗での導入も検討している」
--経営面では残業撲滅に取り組んでいる
「商品展開だけでなく、社員に対しても健康を徹底しなければならないという思いから、3月に『No残業手当』制度を導入した。生産性を向上させることを目的に、残業時間ゼロの社員へ毎月1万5000円を支給している。やむを得ず残業した場合でも、残業代1万5000円未満の社員には、差額を上乗せして支払っている。商品の袋詰めを秒単位で測定してスピードアップするなど、現場で工夫して効率化を実現した。『早く帰宅できるので家族とだんらんの時間ができた』『ジョギングを始めた』など従業員の私生活の充実につながっている」
働きやすい環境整備
--多くの企業が人手不足に悩まされているが
「当社では2014年から人手不足になることを見越して、働きやすい環境を整備してきた。育児休業はパートタイマーも含めて、子供が2歳になるまで取得可能で、最大で6カ月延長できる。一度退職したあとの復職も、経過年数の制限がないので10年後に再び雇用された実績もある。地域限定の雇用制度も導入し、17年度は新入社員の4割が選択している。転職してきた社員からは『社内制度が充実していることが志望の理由』と評価されている」
--業績の推移は
「東日本大震災以降、15年3月期に消費増税の影響で一時的に減少したが、売り上げの上昇基調は続き、着実に増収を維持している。18年3月期は堅実な出店やさらなる経営の効率化によって、3期連続の増収増益を見込んでいる」
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【会社概要】はるやまホールディングス
▽本社=岡山市北区表町1-2-3
▽設立=1974年11月
▽資本金=39億9136万円
▽従業員=1561人(2017年3月末時点)
▽売上高=595億円(18年3月期予想)
▽事業内容=紳士服チェーン運営、メンズ・レディース服飾関連商品販売
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【プロフィル】治山正史
はるやま・まさし 立教大経済卒。1989年伊藤忠商事入社。94年はるやま商事(現・はるやまホールディングス)入社。社長室長、常務などを経て、2003年から現職。52歳。岡山県出身。
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