ゴーン氏不在、西川社長「収拾は私の責任」

日産記者会見・詳報(3)
無資格検査問題の報告書を国交省に提出し、記者会見で眼鏡に手をやる日産自動車の西川広人社長=17日午後、横浜市の本社

 日産自動車の無資格検査問題をめぐる記者会見の開始から約2時間。西川広人社長、山内康裕CCOと報道陣の質疑応答は続く。検査要員の不足をめぐり、経営効率化を推し進めたカルロス・ゴーン会長の責任に関する質問も出始めた。

 --製造工程のさまざまなタイミングで検査が行われており、「完成検査の形骸化」も指摘される。自動化はできないのか

 西川氏「確かに、工程の中でさまざまな検査を行っており、将来のテーマとして『完成検査の自動化』はあり得る。ただ、今必要なことは『守るべきルールを守っていなかった』という原点に立ち返ること。その上で、将来的に自動化を視野に入れることはあり得る」

 --ゴーン会長は長年トップだったのに、なぜ会見に出席しないのか

 西川氏「執行責任は私にあり、今回の事態の収拾は私が行う。それに尽きる」

 --(経営管理を数値目標で行う)「ゴーン流」が要因だったのでは

 西川氏「当社は国内生産がずっと右肩下がりだったところ、近年になって景気が回復し、生産台数が増えた。その一方で、団塊世代が退職して働き手が減った。こうした事情はどこの自動車メーカー、どこの現場も同じだ。完成検査員の人数が不足していたのは事実だが、(無資格検査は)長きにわたる習慣だったわけで、(人手不足が)直接の原因ではない」

 --長年の習慣と近年の人手不足はどう関係しているのか

 西川氏「本来やるべきこと(有資格者による完成検査)をできていなかった、それが現場に根付いていなかった、そうした中で生産を増やせば、こうしたことが起きる。『新たな問題』というよりは、『抱えていた問題が顕在化した』と捉えている」

 「追浜工場で『ノート』の生産を始める際、人員は議論になったが、完成検査員の人数は全く議論にならなかった。その結果、現場のオペレーションに大きくしわ寄せがいったことは間違いない。(1980年代末から90年代初めの)バブルの時期にも同じ状況があったのかもしれない」

 --ゴーン会長を含め、役員の報酬カットは

 西川氏「この場では差し控えたい」

 --生産ペースが正常化するメドは

 山内CCO「工場によりバラツキはあるが、日産車体京都を除き、おおむね通常の4~8割のスピードで生産ラインを動かしている。まずは、確実な完成検査の実施を最優先しており、検査員の習熟度合いや増員に合わせてスピードを上げたい。なるべく早く上げたいとは思うが、(正常化するまでは)年末から年度末いっぱいまで掛かると思う」

 --信頼回復にはどれくらいかかる

 西川氏「お客さまの厳しい言葉もいただきながら、起きたこと、われわれが進めていることを丁寧に説明するしかないと思っている」

■詳報(4完)「挽回に注力」繰り返す西川社長 に続く