広島から5代目スターシェフ誕生
ぐるなびのチョットぐな話今年6月、文化芸術基本法の改正で食文化が日本の文化に加わった。2020年の東京オリンピック・パラリンピックを見据えた観光誘致にも、食は重要な役割を果たすと期待されている。未来に向けて、存在感を増す日本の食文化の担い手として、若手料理人の活躍や育成が待たれる。
6日、日本料理界の新たなスターを発掘する「RED U-35」の授賞セレモニーで、新世代料理人のNo.1が決定した。ぐるなびが共催するこのイベントは、35歳未満の若手料理人から新世代のスターシェフを見いだし、世の中に送り出す狙いがある。グランプリの“レッドエッグ”には賞金500万円が贈られ、若手料理人としての活躍が期待される。5回目となる今年は、国内外から448人の応募があり、約半年間をかけて実施される4段階の審査を経て、5日にゴールドエッグ(ファイナリスト)5人が選出。翌日最終審査を終えたゴールドエッグは、緊張の面持ちで授賞セレモニーに臨んだ。
最終審査の課題は、塩。前日に熊本県天草の塩の生産者と対面し、食材にかける情熱を聞き出し、その塩の魅力をテーマにした料理を一夜で考案。朝から築地で食材を入手し、料理をプレゼンテーションする。ゴールドエッグは短い時間で料理を考案するのにも苦労しながら、全力を一皿に向けた。
審査の結果、レッドエッグは「アーククラブ迎賓館」(広島市西区)でフランス料理を提供する赤井顕治さんに決定した。2次審査まではフランスで働いていた彼は、厳しい職場環境のなか、睡眠時間を削って課題に挑んだ。その後、地元の広島から日本全国、そして世界へ発信できるレストランをつくりたいと帰国したなかでの挑戦だった。「自分の夢を達成するには、大きな大会で一番にならないといけない。自己成長するためのスタートラインだと思って応募した」と動機を語り、「最後まで120%の力を尽くした」と振り返った。審査員長の「Wakiya一笑美茶樓(いちえみちゃろう)」オーナーシェフ脇屋友詞さんは、「レッドエッグは料理技術だけじゃなく、磨いたら輝く人を選ぶ。赤井さんには仲間や生産者への感謝が節々に見られ、広島という地域を見てもらいたいという文章にも心を打たれた」と人間性や将来性を高く評価した。
実際に赤井さんは「僕の夢は一人では無理かもしれないが、広島の生産者や器職人などレストランづくりに関わる人とタッグを組めば絶対に可能だと思っている」と仲間への尊重と強い意思を語っていた。地方を拠点とした料理人がグランプリを獲得したのは初めて。地方発のレストランが注目される今、活躍に期待したい。今大会では、19歳の崎楓真さんが最終審査まで残り、ゴールドエッグを獲得するなど、新しい流れもみられた。日本の食に対する期待が高まるにつれ、若者の志も大きくなっているのだろう。今後もRED U-35は、若い料理人の夢と挑戦を応援していきたい。
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■RED U-35
www.redu35.jp
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