プレカット木材供給　上場で知名度向上

　■シー・エス・ランバー　中井千代助社長

　プレカット木材の加工販売、戸建て住宅建築請負、不動産賃貸などを手掛けるシー・エス・ランバーが１５日、東証ジャスダック市場に上場した。２００２年度には、第７回千葉元気印企業大賞の最優秀賞にあたる「千葉県知事賞」を受賞。当時から株式上場を一つの目標としてきた中井千代助社長は「株主や取引先、社員などのステークホルダー（利害関係者）に喜んでもらえる会社を目指す」と抱負を述べた。

　－－上場の目的は

　「会社を経営するのにあたり、永続性を持たせたいと考えてきた。そのためには良質な人材の確保が欠かせない。社会から信用される力を得て、知名度を高めるために上場した」

　－－上場は、十数年来の悲願でもあった

　「１０年以上前、ほかの会社で上場に貢献した人が入社した。『一緒に上場を目指しましょう』と言われたときは、本当にできるのかと思った。その後、何度か断念したことがあり、悔しい思いをしてきた」

　－－初値がついたときの感想は

　「今後も株価を維持して株主の期待に応えていくには、どうしていくべきかと考え、結構なプレッシャーを感じた」

　－－事業上の強みは

　「在来工法と２×４（ツー・バイ・フォー）工法に対応したプレカット木材の販売を手掛けている。両方手掛けていて相応の規模があるのは、当社も含めてごく少数しかない。どちらの工法が伸びても、経営資源のバランスを変えるだけで対応できると考えている」

　－－不動産賃貸事業にも力を入れている

　「東京都内と千葉県船橋市に合計７カ所、保育園を所有し、賃貸している。賃貸料収入は、１７年１１月期には２億５０００万円の見通しだが、いずれは、その２倍にあたる５億円にしたい」

　－－配当について

　「安定的かつ継続的に、株主に評価してもらえるような配当を行いたい。最低でも１株２０円は確保した上で、利益を増やしながら、それ以上の配当を出せるようにしたい」

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【会社概要】シー・エス・ランバー

　▽本社＝千葉市花見川区幕張本郷１－１６－３　相葉ビル

　▽設立＝１９８３年４月

　▽資本金＝３億１０００万円（２０１７年１０月時点）

　▽従業員＝２９９人（１６年１１月末時点）

　▽売上高＝１４７億３３００万円（１７年１１月期予想）

　▽事業内容＝在来工法・ツーバイフォー工法向けの木材プレカット加工・販売、住宅建築、不動産賃貸など

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【プロフィル】中井千代助

　なかい・ちよすけ　法大経卒。１９７３年中井材木店入社。７６年専務、８１年千葉支店長を経て、８３年に千葉中井材木店（現シー・エス・ランバー）を設立し、現職。６６歳。福島県出身。