新市場創造へ「ファンテック」事業展開

株式ニューカマー

 □SKIYAKI・宮瀬卓也社長

 アーティストのファンクラブ、グッズ・チケット販売のウェブサイトの制作運営を手掛けるSKIYAKI(スキヤキ)が10月26日、東証マザーズ市場に新規上場した。ファンのためのサービスをテクノロジーによって実現し、新しい市場を創造する取り組みを「ファンテック」と定義して事業活動を展開している。宮瀬卓也社長は「イベント企画などにも積極的に投資していく」と意気込む。

 ◆海外サービスも強化

 --社名の由来は

 「米国で最も権威のあるヒットチャート誌『ビルボード』で1位を獲得した日本で唯一の楽曲である坂本九さんの『上を向いて歩こう』の英訳題『SUKIYAKI』にあやかるために名付けた。日本だけでなく、海外の人にも当社のサービスを利用してもらいたいという思いを込めている」

 --事業の強みは

 「ファンクラブ運営、グッズ・チケット販売を『スキヤキエクストラ』というプラットフォームで運営している。利用者は1つのIDで各種サービスを活用できる。無料会員も含めて120万人以上の会員を抱え、堅調に拡大している。ワンストッププラットフォームである強みを生かし、ファンの行動・販売の各履歴を分析したマーケティングデータを芸能プロダクションやレコード会社などに提供している」

 --多言語への対応は

 「最大37カ国語に翻訳する態勢を整えている。決済についても、中国向けにはアリペイ、銀聯カード、欧米向けにはペイパルといった各国の特性を考慮したサービスを用意している。海外のファンは2万人以上が利用している」

 ◆体験型シフトが牽引

 --音楽業界の市場環境はどうなっているのか

 「1998年をピークに縮小し、最盛期の3分の1ほどの市場規模になっている。レコードやCDがコピーされ、インターネット配信で無料視聴できるため、このような事態に陥ってしまった。結果として、音楽業界ではコピーされないライブやコンサートに力を入れるようになった。こうしたモノからコトへという体験型へのシフトが、事業を牽引(けんいん)している」

 --今後の展望は

 「プラットフォームをカルチュア・コンビニエンス・クラブといった提携先企業に提供して横展開する。他にも仮想現実(VR)や人工知能(AI)にも取り組んでいる。エンターテインメント関連など当社の事業との親和性の高い会社には積極的にM&A(企業の合併・買収)を仕掛けていく」

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【プロフィル】宮瀬卓也

 みやせ・たくや 早大理工卒。1997年ソニー・ミュージックエンタテインメント入社。2002年トイビィー・エンタテインメント社長。10年1月SKIYAKI入社、同6月から現職。43歳。

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【会社概要】SKIYAKI

 ▽本社=東京都渋谷区道玄坂1-14-6 ヒューマックス渋谷ビル3階

 ▽設立=2003年8月

 ▽資本金=4億5024万円

 ▽従業員=58人(2017年10月末時点)

 ▽売上高=22億4100万円(18年1月期見込み)

 ▽事業内容=プラットフォーム、コンサート・イベント制作