バスダクトの「共同カイテック」 初の海外生産拠点

 
合弁会社設立について合意した共同カイテックの吉田建社長(左)とシャリカット・ランリックのチョン・メイ・リアン社長

 ■マレーシアで合弁、世界再進出

 共同カイテック(東京都渋谷区)は、ビルや工場の電力幹線システムとして使われる「バスダクト」の海外生産に乗り出す。マレーシア企業と合弁会社を設立し、初めての海外生産拠点を10月までに現地に整備した。バスダクトの販売はこれまでほとんどが国内向けだったが、生産拠点開設を機にアジアや中東などの海外市場に売り込む。5年後の2022年にバスダクト事業で7億5000万円の海外売上高を目指す。

 ◆来春納入へ受注開始

 マレーシアの合弁会社の名称は「キョウドウ・ランリック」。資本金は日本円で約2500万円で、共同カイテックが60%、マレーシアのケーブルラックメーカーの「シャリカット・ランリック・インダストリーズ」(ペラ州イポー)が40%をそれぞれ出資した。会長は共同カイテックの吉田建社長、社長はシャリカット・ランリックのチョン・メイ・リアン社長がそれぞれ兼務し、工場はイポーにあるシャリカット・ランリックが保有する倉庫の一部を賃借し量産体制を整えた。

 生産するのは、最新の国際規格IEC61439に準拠した海外仕様のバスダクトで、第三者認証機関であるインターテックによる安全規格、ASTA認証を取得した。シャリカット・ランリックが保有する海外販売網を活用し、マレーシアのほか、カタール、アラブ首長国連邦、インド、スリランカ、ミャンマー、シンガポール、ブルネイでの販売を目指す。来春の納入に向けて受注活動を始めており、海外に進出した日系企業だけでなく、現地企業へも販売を進めていく予定。ベトナムについては共同カイテックが独自ルートで販売する計画で、現在現地の販売代理店の選定を進めている。

 ◆国内市場の縮小懸念

 バスダクトは米国生まれの電力幹線システムで、板状の銅やアルミニウムの金属導体をポリエステルシートなどの絶縁体で被覆し、金属製のダクトに収容した構造をしている。大電流を送ることができ、ビルや工場に使われる際は、ユニットをブロックのようにつなぎ合わせて施工する。ケーブル工事に比べて、構造が簡単で経年劣化が少なく、メンテナンスも容易といった特徴がある。

 共同カイテックは、バスダクトの国内市場の約7割を握るトップメーカー。1980年代は東南アジアに輸出していたが、その後の為替の円高傾向などにより採算が悪化し、現在は国内市場に特化していた。国内市場の将来的な縮小懸念や、シャリカット・ランリックからの合弁打診があったことから、海外に生産拠点を整備し、再び海外市場に打って出ることにした。吉田社長は「ゆくゆくは国内と海外の売上高を半々にしたい」と話している。

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【会社概要】バスダクト

 ▽本社=東京都渋谷区恵比寿南1-15-1 A-PLACE恵比寿南

 ▽設立=1950年11月

 ▽資本金=6000万円

 ▽売上高=115億円 (2017年9月期)

 ▽従業員=331人

 ▽事業内容=バスダクト、OAフロアシステム、屋上・壁面緑化システムの設計・製造・販売