「葉っぱビジネス」で地域の農業活性化支援 徳島の企業

 
徳島県上勝町で「つまもの」の収穫作業をする女性=11月(いろどり提供)

 和食に添える葉や花などの「つまもの」を高齢者が商品化する「葉っぱビジネス」で知られる徳島県上勝町出資の企業「いろどり」が、ソフト開発のサイボウズ(東京)などと連携し、来年から他地域の農業活性化支援事業に乗り出す。現場に人材を送り込み、過疎地で稼げる産業を生み出したノウハウを伝授。消費地と直結した受発注システムも提供し、地域おこしに加勢する。

 地域の農業を担う企業がIT企業と組んで各地の産業化を後押しするのは珍しいといい、成果が注目されそうだ。

 新事業名は「生涯現役ネットワーク」。小規模な生産者グループや自治体を想定し、今後3年間に10地域を支援する予定だ。いろどりで経験を積んだ職員が現地に滞在して地域産品を生かした事業を一緒に発掘し、軌道に乗るまで助言する。支援先のリーダー役の研修も上勝町で受け入れる。

 受発注システムはサイボウズとIT企業のレキサス(沖縄県うるま市)が共同開発し、いろどりで導入した。産地と消費地がスマートフォンで情報交換できる仕組み。消費地の仲卸や外食・小売店は最新の収穫状況を見ながら注文や照会ができ、農家は需要動向がリアルタイムに分かる。

 卸売市場を介する農産物の流通は産地と消費地の意思疎通が弱くなりがちで、農家が需要に素早く応じられず安値の取引になる場合も多い。システムを使えば商機を逃さずに済み、販路拡大に役立つとみている。

 いろどりの横石知二社長は今後決める支援先に関し「消費者は世に出ていない商品に希少価値を感じる。すごい山奥や離島の方が潜在能力は高い」と指摘。過疎に悩む地域にこそチャンスがあると強調している。