【Sakeから観光立国】名古屋、金沢でセミナー 定員超える盛況

 
金沢での「酒文化を通じた魅力ある地域づくり」セミナー

 □平出淑恵(酒サムライコーディネーター)

 「酒文化を通じた魅力ある地域づくり」セミナーが14日に名古屋、20日に金沢でそれぞれ開かれ、基調講演の講師とパネルディスカッションのパネリストを務めた。セミナーの主催は中部運輸局観光部、北陸信越運輸局観光部、中央日本総合観光機構で、中部・北陸9県のインバウンド促進事業である「昇龍道プロジェクト」の一環として作成した多言語対応ウェブサイト内の「昇龍道日本銘酒街道」をさらに充実させるコンテンツ収集の事業でもある。

 講演は、グローバル市場を形成しているワインを例に、筆者の行っている日本酒の国際化活動でワインビジネスのインフラを活用する取り組みを紹介、その中で、酒蔵のある地域への誘客につなげるための情報発信の重要性について語った。

 14日の名古屋では、中部運輸局の澤田孝秋観光部長が冒頭のあいさつで、この地域のコンテンツを世界へ発信する重要性について触れた。

 パネルディスカッションでは、国内外の観光客でにぎわう岐阜県飛騨・高山地域から渡辺酒造店(飛騨市)の蔵人、ブレイスフォード・コディ氏と木元茜氏が地域に対する取り組みや訪問客への応対を紹介、飛騨市観光課から補足説明もあった。

 20日の金沢では、北陸信越運輸局の中村充夫観光部長があいさつに立ち、続くパネルディスカッションで、幸兵衛窯(岐阜県多治見市)の七代加藤幸兵衛代表取締役が、幸兵衛窯と「市之倉さかづき美術館」について語り、清酒「三千盛」の醸造元、三千盛(同)の水野鉄治社長が、陶磁器とのコラボ商品について紹介した。

 幸兵衛窯は、フランスの観光名所ガイドブック「ミシュラングリーンガイドジャポン」の二つ星を獲得している美濃焼の窯元。また市之倉は、明治期に全国の杯生産の大部分を占め、美術館には多くの杯が展示されている。

 両会場とも、師走の開催にもかかわらず定員を超える参加者があり、昇龍道プロジェクトへの期待の大きさを感じた。

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【プロフィル】平出淑恵

 ひらいで・としえ 1962年東京生まれ。83年、日本航空入社、国際線担当客室乗務員を経て、2011年、コーポ・サチを設立、社長に就任。世界最大規模のワイン審査会、インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)のアンバサダー。日本ソムリエ協会理事、日本酒蔵ツーリズム推進協議会運営委員、昇龍道大使(中部9県のインバウンド大使)などを務める。