積水ハウス、省CO2戦略を強化 ZEH普及推進、「RE100」加盟

 
地球温暖化防止活動で環境大臣表彰を受賞した東松島市スマート防災エコタウン=宮城県

 積水ハウスは省二酸化炭素(CO2)戦略を強化する。その一環として、年間の1次消費エネルギー量の収支をプラスマイナスゼロにする住宅「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス=ZEH(ゼッチ)」の普及を推進。来年1月には全戸でZEH基準を満たす賃貸アパート、2019年2月には分譲マンションが完成する予定だ。また、事業活動で使用する電力を100%再生可能エネルギーにすることを目指す「RE100」イニシアチブにも加盟した。日本では家庭やオフィスから排出されるCO2をいかに削減できるかが課題となっており、一連の取り組みを通じて省CO2対策に積極的に取り組んでいく考えだ。

 アパートは3階建てで金沢市で建設を進めている。全13戸で高断熱複層ガラスや高効率エアコン、LED(発光ダイオード)照明などの省エネ設備を採用することでエネルギー消費量を最大限に削減。全住戸に必要な太陽光パネルを平均2.4キロワットに抑えることにより、日射量が少ない金沢でも全住戸でZEHの達成を可能にした。

 分譲マンション「グランドメゾン覚王山菊坂町」(名古屋市千種区)は、開口部の断熱性を従来の2倍に高めるなどして、住戸単位の断熱性を4~5割向上させた。また、全住戸には平均約4キロワットの太陽光発電システムと燃料電池「エネファーム」を搭載。こうした対策によって全住戸ZEH型とした。

 同社が供給する新築戸建て住宅の7割はZEH型。ただ、省CO2対策を推進するには新築だけでなく、既存住宅のリフォーム需要をいかに拡大できるかが鍵となる。石田建一常務執行役員は「リフォームを行うと快適になったり健康にも良くなったりすることはあまり知られていない。業界が一体となって取り組むことで市場を拡大し、こうした特性の理解が進むようにしなければならない」と指摘する。

 また、CO2排出の削減を推進するため、再生可能エネルギーの活用にも力を入れる。

 具体的には、国内の建設業界としては初めて「RE100」に加盟。40年までに事業活動で消費する電力の100%を再生可能エネルギーにする計画で、中間目標として30年までに50%を同エネルギーとする。その一環として、太陽光発電の余剰電力を電力事業者に買い取ってもらえるFIT制度が19年度に終了するのに対応。太陽光発電を搭載した住宅に住む顧客などの余剰電力を積水ハウスが購入する。石田常務執行役員は「環境と顧客、当社にそれぞれメリットがあり『三方良し』のスキームだ」と話す。

 再生可能エネルギーの活用については既に実績を残している。その一つが、「東松島市スマート防災エコタウン」(宮城県)での取り組み。マイクログリッドの利用によって同エネルギーを地産地消、年間307トンのCO2排出削減効果などが認められ、環境省の2017年度「地球温暖化防止活動環境大臣表彰」を受賞している。