100年時代に備え保険続々 売れ行き堅調 「子供に迷惑かけたくない」

 
太陽生命は高齢者に寄り添った営業を強化している

 日本は平均寿命が延び、健康志向の高まりや医療技術の向上によって、100歳まで生きることが当たり前になる長寿大国になる可能性がある。

 その「人生100年時代」に備え、生命保険各社が長生きに伴うリスクに対応した商品の開発を競っている。太陽生命保険は昨年10月、元気に長生きするシニアを応援する「100歳時代年金」を投入。日本生命保険や第一生命保険も同様の商品の売れ行きが堅調だ。長生きすることへの“不安”を“安心”に変えてくれる保険が支持を集めている。

 太陽生命の新商品は長生きするほど多くの年金を受け取れる「長寿生存年金保険」と介護が必要となった場合に一生涯年金を受け取れる「終身生活介護年金保険」を組み合わせるタイプ。特約を付ければ、3大疾病や重度の糖尿病にかかった場合、保険料の負担が免除される。

 加入者からはこんな声が寄せられている。

 「自分が100歳まで生きる可能性も大いにある」(72歳女性)

 「私は70歳まで働くつもり。引退後の生活資金と介護保障を準備できるこの商品を選んだ」(53歳女性)

 長寿生存保険は早く死ぬと損することがあるが、長生きするほど多くの年金を受け取れる。この仕組みを考えたイタリア人銀行家の名前から「トンチン年金」とも呼ばれている。

 日本生命は2016年4月に発売後、昨年11月末までに約5万件を売った。「お金の面で子供たちに迷惑をかけたくない」といったシニアのニーズを拾った。第一生命やかんぽ生命保険も昨年からトンチン年金を販売している。

 認知症との向き合い方も社会問題となっている。太陽生命は「ひまわり認知症治療保険」が発売から1年10カ月で累計販売件数が30万を超す大ヒット。認知症の症状が180日間続くと、最高300万円の一時金を受け取れる。認知症の進行を遅らせたり症状緩和に役立てたりしてもらう。

 国立社会保障・人口問題研究所の推計では、100歳以上の人口は現在の7万人から50年には70万人に増える見通し。生保各社の取り組みは、老後の生活や医療費負担などの心配を解消し、元気に余生を楽しむシニアが増えるきっかけになりそうだ。