銀行平日休業へ規制緩和 店舗網の維持困難、地銀が強く要望

 

 金融庁が銀行の平日休業を可能にする規制緩和の検討に乗り出した。人口減少などで店舗網を保つのが難しくなっているとして、地銀側が強く要望していた。地域の金融システムを維持するための苦肉の策だが、顧客の利便性低下は避けられず、銀行はどうカバーするかが課題となりそうだ。

 「一日に訪れる顧客が1人だけという店舗もある」。金融庁関係者はこう話す。経営環境が厳しくなった地銀にとって、過疎化が進んだ地域の店舗の扱いは悩みの種だ。日銀の黒田東彦総裁が地銀の一層の経営努力を求めるなど、効率化を迫る圧力は内外から強まっている。

 ただ地域に張り巡らされた店舗網は、大手銀行に対抗するための強みでもあり簡単に統廃合できない。全国地方銀行協会の佐久間英利会長(千葉銀行頭取)は「津々浦々に地銀の店舗がある。それを維持していくことが大事だ」と強調する。

 ある地銀関係者は規制緩和で「市場にある店舗などでは、人が集まるときにだけ営業するといったこともできる」と指摘。「存続か統廃合かという2択以外の選択を取りやすくなる」と期待する。

 日銀のマイナス金利政策の影響で収益が上げにくい中、地銀にとってはコスト削減が喫緊の課題だ。金融庁が昨年12月に発表した全国の地銀106行(埼玉りそな銀行を含む)の2017年9月中間決算概要によると、本業のもうけを示す実質業務純益(単体)の合計は前年同期比14.6%減の6553億円と大幅に落ち込んでいる。

【用語解説】銀行の店舗規制

 決済など公共性が高い業務を担っている銀行店舗には、さまざまな規制がかけられ、旧大蔵省時代の「護送船団方式」では、店舗の場所や数も制限された。1998年の銀行法改正以降は段階的に規制緩和が進み、新規出店の自由度が増した。2016年9月には原則午前9時~午後3時に決まっていた店舗の営業時間も、地域の事情に応じて変更できるようになった。