【エコスタイルのエコBIz】太陽光発電の自家消費

 

 ■電気代削減効果の可視化が重要

 太陽光発電の自家消費は今に始まったものではない。再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)が開始される前は売電制度がなかったため、省エネ提案として太陽光発電のパネルやパワーコンディショナーのメーカー、省エネコンサルティング企業などが自家消費の商材を扱っていた。また当時は太陽光発電が普及する前で部材が高額であったこともあり、補助金を活用するケースが多かったようだ。

 2012年7月にFITが始まってからは太陽光発電のほとんどが売電目的になっているが、売電単価の下落とともに、徐々に自家消費への回帰が起こることは間違いないだろう。

 ◆消費者目線で提案

 自家消費のために太陽光発電を導入する第一の目的は電気代の削減。しかし消費者が電気代の削減効果を実感できていないのが実態だ。設置前に消費者に、年間電気代がいくらぐらい下がるかというシミュレーションによる削減効果が提示されても、消費者にリアルタイムで確認するツールが提供されていなかったため、実際の効果を実感できずにいた。

 そもそも電気料金は、原油など燃料の輸入価格を電気料金として消費者に転嫁する燃料費調整制度があって毎月変化するうえ、電力使用量は季節ごとに毎月変動する。このため毎月の電気料金を見ているだけでは自家消費による削減効果は実感できない。

 エコスタイルの「太陽でんき」は、自家消費の太陽光発電とエコスタイルからの電気購入をセットにすることで電気料金の大幅削減を可能にするサービスで、その削減効果を可視化するのが「太陽電気の見える化」サービスだ。

 小売電気事業者は消費者の電気使用量を把握できるため、太陽光の発電量データをあわせることで、消費者は消費する電力量のうち、設置した太陽光発電によって賄われている量と電気事業者から購入している量を一目で確認できる。

 また、消費量よりも発電量が多いとき電気事業者に余剰電力として販売するが、その電力量を確認することもできる。さらに電力使用量の目標値を設定し、それに達すると使いすぎのアラートメールが配信される「節電アシスト機能」も備えている。

 このように電気を売る事業者が、消費者の省エネを本気でサポートすることに意味がある。消費者目線で考えれば自然な提案である。

 “見える化”は、今後の自家消費目的の太陽光発電の導入促進には欠かせないキラーコンテンツといえる。エコスタイルはこれを無償で提供している。

 一方、太陽光発電の自家消費を導入する重要な効果として、環境価値創造があげられる。温室効果ガスの排出削減量を国が認証する「Jクレジット制度」を活用すれば、発電した電気を自ら消費することで、電気事業者から購入する電力量が削減されると、それを環境価値として具現化できる。その際の温室効果ガス排出削減量のモニタリンングにも見える化システムは欠かせないツールとなる。

 ◆環境価値をメールで

 エコスタイルの見える化サービスは、1日に削減された電気料金とあわせて温室効果ガスの削減量をリポートにまとめて消費者に毎日メール配信する。消費者がエネルギーを無理なく効率的に利用できる仕組みを社会や生活の中に浸透させることが環境問題の解決へつながると確信しているからだ。(中島健吾 取締役電力事業部長)

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【プロフィル】中島健吾

 なかしま・けんご 1991年横浜市立大商卒。外資系証券会社や信託銀行などを経て、2015年エコスタイルに入社し、取締役。49歳。島根県出身。