花粉商戦本格化、主流は付着防止スプレー 各社、収益拡大へ広告も強化

 
吹き付けるだけで花粉の付着を防ぐ資生堂のスプレー「イハダアレルスクリーンN」

 一部地域でスギ花粉の飛散が始まるなか、関連商戦が活発化してきた。日用品メーカーや医薬品メーカーは、商品だけでなく、広告でも拡販を目指して知恵を絞っている。

 花粉症は、日本国民の3人に1人がかかるとされる「国民病」だ。患者数も増えており、各社の収益拡大への期待は大きい。

 花粉対策で最近人気なのは、顔や衣服にさっと吹き付けるだけで、花粉の付着を防げるスプレータイプの商品だ。以前主流だったクリームに比べて便利な点が消費者に支持されている。

 アース製薬は昨年12月、「アレルブロック 花粉ガードスプレー」に男性向けを追加した。家族で使うことの多い既存商品に対し、男性が好むシトラスの香りを配合、服に吹き付ければ消臭効果も見込める。

 資生堂が2015年から販売し、顔や髪にひと吹きするだけで効果がある「イハダ アレルスクリーンN」は独自技術に磨きをかけ、花粉の付着を防ぐ能力を2割高めた。微小粒子状物質「PM2.5」の付着も防げるため、同社は中国人観光客の購入にも期待を寄せる。

 小林製薬は、鼻の穴から注入し、鼻腔内の花粉などを取り除く「鼻うがい」用の洗浄液「ハナノア シャワータイプ」を販売。昨年は、女性モデルが洗浄液を鼻の穴から垂れ流す広告が「衝撃的」と話題になり、売り上げが約2割増えた。認知度が高まる中、2月初旬に放映開始されるテレビCMでは、基本的な内容は変えずに、効果をより強調するという。3月に展開する交通広告は、前年の東京と大阪に加えて、名古屋に対象地域を広げる計画だ。

 一方、医薬品メーカーの第一三共ヘルスケアは、のどの炎症を抑える内服薬「ペラックT錠」と、敏感肌や乾燥肌向けの乳液「ロコベースリペア ミルク」を、今年から花粉対策商品として訴求。ドラッグストアなどに置くポップ広告を初めて作成した。

 昨年12月に内服薬「アルガード 鼻炎内服薬ゴールドZ」を発売したロート製薬は、花粉症に苦しむ人の多くが、鼻の奥に炎症を起こす副鼻腔炎にも罹患(りかん)している事実に着目。抗アレルギー成分に加えて、鼻の通りを良くする生薬成分「シンイエキス」を配合した。

 日本気象協会によると、今年は東北から近畿、四国地方にかけての広い範囲で飛散量が少なめだった前年を上回る見込み。東京は3月上旬~4月上旬がスギ花粉のピークで、長めになるという。