丸善石化が出荷前検査で不正 21品目で試験や分析行わず

 
製品の検査データ改竄について、陳謝するコスモエネルギーホールディングスの大江靖専務(右)と子会社の丸善石油化学の鍋島勝社長=2日、東京都中央区の鉄鋼会館(高木克聡撮影)

 コスモエネルギーホールディングス(HD)傘下の丸善石油化学(東京)は2日、塗料や合成樹脂などの原料になる化学製品21品目の出荷前検査で不正があったと発表した。対象製品の出荷先は最大121社に上る。出荷時の試験や分析を行わずに従来の結果を成績表に記すなどしていた。

 丸善石化の鍋島勝社長は記者会見で「大変申し訳なく思う。重く受け止める」と陳謝。不正のあった試験には揮発性など安全性に関する項目もあるが、「(生産)工程上の試験・分析では問題なかった」として品質は確保していると説明、法令違反も確認されていないという。

 不正は、昨年12月に経団連や業界団体の要請を受けて行った社内調査の結果、今年1月5日に発覚。不正のあった製造拠点は千葉工場(千葉県)と四日市工場(三重県)で、品質管理課が試験・分析を担当していた。不正対象21品目は販売量全体の約3割を占める。

 丸善石化は出荷先のうち69社に不正を報告したが、「取引停止や賠償などの要望はない」(鍋島氏)。今後は弁護士らも交えた社内調査委員会が不正の期間や原因を調べ、4月までに再発防止策を策定する方針。