コインランドリー店舗数が拡大 トラブルも増加、サービス水準の底上げ課題

 

 単身者や共働き世帯の増加に伴い手軽に衣類を洗濯、乾燥するニーズが高まる中、コインランドリーの店舗数が拡大している。全国でチェーン展開する宮崎市の企業が株式上場を果たしたほか、コンビニエンスストア大手のファミリーマートも事業参入を計画する。ただ、個人運営の店舗も多くサービスの質にばらつきがあるのが現状で、業界団体は水準の底上げが課題との認識だ。

 コンビニ参入

 「コイン投入後は扉は開きません。ご注意ください」。業界最大手のWASHハウスの店舗に設置されたタッチパネルに、初めての利用者も分かりやすいよう操作方法が表示される。明るい店内で赤や青に統一された洗濯機や乾燥機が整然と並び、問い合わせの電話にはコールセンターが即座に対応する仕組みだ。2002年に1号店をオープンして以来、24時間の遠隔管理やフランチャイズ(FC)での展開といった斬新なビジネスモデルで急成長した。16年に株式上場し、現在は全国で約500店を展開する。創業者の児玉康孝社長(52)は利用率に上昇の余地があるとした上で「仮に人口が半分になっても、十分な売り上げが出る」と強気だ。

 商機があるとみたコンビニ大手、ファミリーマートは17年11月に参入を表明した。19年度末までに、全国のコンビニで500店の展開を計画する。広報担当者は「24時間営業のコンビニと親和性もあり、待ち時間にコーヒーを飲んでもらうなどの相乗効果も見込める」と期待をのぞかせる。ほかにも都市部では、室内の壁に配置された岩や石を登る「ボルダリング」施設やカフェを併設し、女性なども気軽に利用できる店舗も登場した。厚生労働省の統計によると、店舗数は03年度から13年度にかけて約3割増加。その後も市場拡大に伴い、業界関係者の推計では現在は2万店近くに増えたとみられる。

 トラブルも増加

 一方、利用をめぐるトラブルも増加。国民生活センターによると、コインランドリー利用者からの相談件数は16年度に163件と07年度比でほぼ倍増した。「(故障などの際に運営者との)連絡がつかない」「掃除が行き届いていない」といった内容が主だという。

 全国コインランドリー管理業協会(宮崎市)の奈須義岳監事(49)は「個人経営が多いこともあり、客への対応が不十分な店舗もある」と強調する。業界全体でサービスの向上に努めていく必要性があるとした上で「最終的には国により何らかの規制が必要になるだろう」と指摘した。