ローソン AIで商圏データ、採算予測 出店可否判断の実証実験
コンビニエンスストア大手のローソンが新規出店の可否判断に人工知能(AI)の活用を検討していることが19日までに分かった。人口や世帯分布、交通量といった商圏データをAIが収集・分析し、既存の類似店舗の売り上げ実績を参考にしながら採算性を予測する。実用化すれば国内流通業界では初の試み。地域特性に応じた店づくりを迅速に進めるのにも役立てるため、消費者にとっても便利な品ぞろえになりそうだ。
生鮮食品を扱う「ローソンストア100」のデータを利用した実証実験を昨年末に始めた。学習を通じて判断の精度を高め、通常の「ローソン」や高級志向の「ナチュラルローソン」を含めた導入を目指す。「AIが出店に適した場所を探せるようになる」(役員)姿を念頭に置いている。
流通業界では、顧客の好みや購買行動をつかむためのデータ分析にAIを使うなど先端技術の導入が広がっている。米国のネット通販大手アマゾン・コムが影響力を拡大する中で、既存の小売り各社は厳しい競争を強いられており、打開を狙った同様の取り組みがさらに加速する見通しだ。
ローソンの出店は現在、担当者が時間と労力をかけて地元の情報を集め、採算が合うかどうかを判断している。AI導入後は、周辺人口や居住世帯の傾向、交通量、学校や病院の配置といったデータを読み込み、1日当たりの店舗売上高を予測する。分析結果は立地に適した売り場づくりにも活用し、予想売上高が一定の水準に満たない場合は出店を見送る。
現在約1万3000店を展開するローソンは、2万店超のセブン-イレブン・ジャパンや約1万7000店のファミリーマートに比べて規模で劣る。全国のコンビニ店舗数が昨年12月時点で約5万5000店に達し、新規の出店余地が狭まる中、AIを使った効果的で迅速な店舗開発により競合他社を追い上げたい考えだ。
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