たばこに次ぐ「リピート率」 コンビニ各社でドリップコーヒー強化相次ぐ

 

 コンビニエンスストア各社がカウンター販売のドリップコーヒーを相次ぎ強化している。最大手のセブン-イレブン・ジャパンは3月上旬、平成25年1月の発売以来初の大幅刷新を実施。焙煎(ばいせん)方法や豆の量を改良する考えだ。コンビニのドリップコーヒーはワンコイン(100円)で手軽にひきたての香りを楽しめるとあって人気が高く、今や各社にとって来店客の“ついで買い”を誘うための欠かせない商品になっている。

 「『リピート率』が高く、来店動機と売り上げアップへの寄与が大きい」

 セブン商品本部の高橋広隆総括マネジャーは、コーヒーの商品特性をこう説明する。電子マネー「ナナコ」の利用データによると、同じ人が週2回以上購入する率がもっとも高いのはたばこ、続いてカウンター販売のコーヒーという。

 3月上旬に行われる刷新では、豆の焙煎回数を2回から3回に変え、豆の使用量も1割増やすなどして香りとコクを高める。今年度は全国約2万店での販売数が10億杯を突破する見通しで、「舌の肥えたお客さまを一層満足させたい」(同)と自信をみせる。

 ファミリーマートも昨秋の商品改良で、ブレンドする豆を2種類から4種類に増やした。ローソンは今月、希少種の完熟豆を使った1杯500円の「パナマ ベイビーゲイシャ」を数量限定で販売した。

 各社がコーヒーに注力するのは、利益率が比較的高い上、サンドイッチなど別商品と同時に購入する客が多いからだ。喫茶店代わりに使えるイートインスペースを備えた店舗も増えており、より本格的な味わいを求める声も高まっている。

 全日本コーヒー協会によると、レギュラーコーヒーの1週間当たりの飲用量は22年に3・27杯だったが、28年には3・89杯と約20%増加。この間に広がったコンビニコーヒーの押し上げが大きいとみられる。

 一方、缶コーヒーの販売量は25~29年の間に約3%減。飲料各社は風味改良やブランド戦略の強化に加え、持ち運びしやすいボトル商品を増やしてファンの囲い込みを図っている。(山沢義徳)