三菱商事、英蘭で洋上風力に参画 100万世帯相当、22年に運転開始

 

 三菱商事は26日、英国とオランダで大型洋上風力発電所の建設・運営に参画すると発表した。スペインの再生可能エネルギー大手EDPリニューアブル(EDPR)から英国のスコットランド沖合の洋上風力発電所モーレイイーストの株式33.4%を取得することで合意し、EDPRとフランスのエネルギー大手のエンジの3社で運営する。

 発電容量は約95万キロワットで約100万世帯の電力を賄う。年内に建設を開始し、2022年に運転を開始する。

 これとは別にオランダでも洋上風力発電所ボルセレ(70万キロワット)の株式30%を取得した。総事業費は2案件合計で最大7000億円に上る見通し。

 欧州は、温室効果ガスの排出量削減を目指す中で洋上風力の発電容量を30年に現在の約5倍に相当する5000万キロワットに拡大する計画を掲げる。

 発電機の大型化による建設コストの低下も建設を後押しする。

 三菱商事はベルギーでも洋上風力発電所に参画するほか、欧州で送電網にも出資する。発送電分離や再生エネの普及で先行する欧州での事業展開拡大を通じてノウハウを蓄積し、日本やアジア展開にも生かす。

 また、国内外で運営に参画する発電所の発電量ベースで再生エネの割合を現在の約10%から20%に引き上げたい考えだ。