地図をもっと身近に感じて 文具、小物のデザインに

 

 地図をデザインとしてあしらった文房具や小物が人気だ。旅先の贈答品や学生の暗記学習用などに活用されている。「地図をもっと身近に感じてもらいたい」と関連企業が工夫を凝らしており、地域のデータ、江戸時代に描かれた図を使った商品も登場している。

 住宅地図大手のゼンリンが2016年に発売した地図柄の文房具「マチマチ」シリーズが好調だ。札幌や那覇など14地域の実際のデータをデザインにしたのが特徴。クリアファイル(410円)やノート(同)がある。

 担当者は「地図が苦手という若年層の女性にも親しみを感じてもらえるよう文具にした。街の特徴を彩り豊かに伝える工夫をしている」と話す。

 楽しみながら学習

 旅行先での土産や地元を思い出してもらうための贈答品として購入する人が多いという。商品の活用例を教えるワークショップも開催している。

 シリーズの好調を受け、法人向けオリジナルグッズも展開。新施設の開業や大学の説明会などで配布する記念品としての需要を見込む。

 東京カートグラフィック(東京)は、学生が楽しみながら都道府県名や山、河川名を覚えられるクリアファイル(1296円)を販売している。

 地名などが4層に分けて印刷されており、間に紙を挟むと文字が隠れ暗記するのに役立つ。担当者は「歴史上の人物や名産品も載せている。地理が好きになるきっかけになれば」と話した。

 手段ではなく主役

 江戸時代に全国を測量した伊能忠敬の精密な地図「伊能図」をあしらったペンケース(1944円)などの商品もある。古地図で散策を楽しむシニア層に人気があるという。首都圏、関西、中部の路線図で作成したグッズも展開している。

 内外地図(東京)で好評なのが「地図記号クリップ」(594円)だ。図書館、博物館、市役所の形がある。測量の基準となる三角点の標石を模した付箋(459円)も好評だ。

 同社は「道順を知るためなどの単なる手段ではなく、地図を主役にできたら」との思いから15年に雑貨ブランド「イガニア」を立ち上げた。

 売り上げは伸びており、担当者は「地理や地形好きの顧客が手元に置きたくなるような商品を作りたい」とした。

【用語解説】地図グッズ

 国内に加え、海外の地域を表した商品が登場、ペンやかばん、スポーツウエアのデザインにも使われている。