顧客目線で無制限保証の中古パソコン販売 リングロー・碇敏之社長

 

 不具合の状況や原因を問わず無期限、無償で保証します-。中古パソコン販売を手掛けるリングロー(東京都豊島区)が、今月から個人ユーザーを対象にこんなユニークな保証を付けたパソコンの販売を始めた。コールセンターへの問い合わせも時間、回数無制限で受け付けるという。碇敏之社長に狙いや今後の展望を聞いた。

 --中古パソコンは1年保証が多い。無期限の保証制度を導入した理由は

 「本来、保証はユーザーのためにあるべきだが、保証書をよく見ると、保証対象外の事項が多く書かれていて、常々引っかかっていた。企業側がいったん販売で得た利益をいかに削らずに済ますかという、企業の保身のためのものと感じてしまう。新しい保証はとことんユーザー目線に立って考えた」

 --ユーザーの過失でも無制限で保証するのか

 「ユーザーが誤ってパソコンを落とした場合の修理もすべて当社負担で対応する。そのほかウイルス感染など不具合の原因、状況は問わない。ユーザーが作成したデータの復元は難しいが、それ以外は原則保証する。パソコンの送料も無料になる。これだけ広範囲の無制限保証は中古パソコンでは初めてだ。中古品を新品同様にする再生技術には自信を持っている」

 --対象になるパソコンは

 「当社のステッカーが貼ってある中古パソコンが対象だ。当社は量販店と個人への直接販売の2ルートがあり、量販店を通じて販売されたパソコンには『I Love U(アイ ラブ ユー)』、直接販売では「Rebirth by Ringrow(リバース バイ リングロー)」のステッカーを貼っている。このステッカーが貼ってある限り、パソコンが譲渡されても保証は続く」

 --これだけ広範な保証だとコスト高になるのでは

 「例えば、100台販売して100台すべてに保証するとなると採算的には厳しくなるが、経験では実際1割に満たない。それもパソコンの操作方法がわからない、インターネットにつながらないといった内容が多く、パソコンそのものが致命傷を負っているケースは割と少ない。だったら、リングローのパソコンは安心で、追加でお金も取られないとユーザーに感じてもらったほうがはるかにメリットがある。継続的に中古パソコンを買ってくれるリピーターの囲い込みを意識している」

 --海外展開も急ピッチで進めている

 「マレーシアに続き、今年2月、ドバイに拠点を開設した。年内にドイツと、米国西海岸にも設置したい。米国東海岸も検討している。世界に拠点を張り巡らせるのはワールドワイドで中古パソコンを広めたいからだ。世界ではまだ使えるパソコンがたくさん捨てられている」

 「日本の中古パソコン市場は安定しているが、新品の市場が縮小しているため、中古品の数量が確保できなくなる恐れが出てきている。グローバルの販売・買い取りネットワークを構築して、各地の中古品を融通する仕組みも確立したい。2018年6月期の売上高は約30億円の見込みだが、22年6月期は100億円、27年6月期には200億円に引き上げる目標を掲げている」

【プロフィル】碇敏之

 いかり・としゆき 元漁師。高校中退後、ミュージシャンを目指し19歳で上京。築地市場、運送会社、半導体メーカー、オークション会社を経て、2001年リペアシステムサービス(現リングロー)を設立し、現職。44歳。北海道出身。

【会社概要】リングロー

 ▽本社=東京都豊島区池袋2-77-5 フォーラム・アイエス4階

 ▽創業=2001年7月

 ▽資本金=1000万円

 ▽従業員=約100人(派遣・アルバイト含む。17年6月時点)

 ▽売上高=約30億円(18年6月期見通し)

 ▽事業内容=パソコンやスマートフォンなど中古IT・OA機器の販売、買い取り、修理