「大谷」活躍で膨らむ経済効果 日本企業 関連商品や観戦ツアー、看板広告も恩恵

 
アスレチックスとの開幕戦で、メジャー初安打を放つエンゼルスの大谷翔平選手。広告塔に起用し、球場に広告も出した西川産業の商品販売が好調だ=3月29日、米オークランド(共同)

 米大リーグのエンゼルスに所属する大谷翔平選手(23)の活躍に日本企業が沸いている。広告塔に起用した企業は商品販売で効果を上げ、旅行会社は試合観戦ツアーで商機をつかもうとしている。球場に看板広告を出した企業の知名度向上も期待され、ベーブ・ルース以来となる本格的な「二刀流」選手の経済効果は膨らむ一方だ。

 「シーズンに入ってからの活躍で、反響の大きさを改めて実感している」。そう話すのは、デサントのマーケティング部に所属する野球用品の企画担当者だ。同社は大谷選手の意見を取り入れて商品化した着心地に余裕のあるアンダーシャツ(3240~3888円)を1月から販売。大リーグが開幕した3月は、売り上げ(出荷ベース)が前月比で22%増加し、4月も好調な販売を続けている。トレーニングウエアも提供しており、今後の活躍に合わせてさらなる販売上積みを狙う。

 昨年3月から高機能マットレス「AiR(エアー)」の広告に起用してきた西川産業(東京都中央区)は、開幕後の国内販売が前年比2桁増で推移。近く新CMも公開する。

 船井電機は2月にエンゼルスと契約し、球場に広告を出したり、記者会見場でロゴを使ったりする権利を取得。北米の売上高は日本の約3倍あり、「日米両方でブランド確立と認知度アップを」と意気込む。

 旅行会社では、JTBが米カリフォルニア州アナハイムのエンゼルスタジアムで試合観戦できる4月26日~6月23日発、5~7日間のツアーを今月9日に発売した。現地滞在客向けのオプションツアーとして用意していたが、大谷選手の活躍を受けて急遽(きゅうきょ)日本からのツアーを設定した。大人1人当たりの代金(税別、2人1室)は15万8800~29万800円で、既に日にちによっては売り切れたという。

 一方、船井電機以外に球場で広告を出しているトヨタ自動車や横浜ゴム、ヤクルト本社、コニカミノルタといった企業も活躍を喜んでいる。各社はアナハイムの近くに現地の拠点があり、以前から地域貢献の意味合いも兼ねて広告を出してきた。大谷選手の移籍は予期外だったとはいえ、活躍するほど広告の露出が増えて自社の知名度も高まるだけに、横浜ゴムは「タイヤの『指名買い』につながれば」と期待する。(井田通人)

 ■大谷選手の主な関連企業

 アシックス 野球用具を提供

 デサント トレーニングウエアを提供

 西川産業 マットレスを提供

 セイコーウオッチ 腕時計を提供

 日本航空 日米間の移動を支援

 明治 プロテイン製品を提供

 船井電機 球場や会見場で広告やロゴを使用

 JTB 試合観戦ツアーを企画