【Sakeから観光立国】中田英寿氏のイベントが大盛況 感じた日本酒の明るい未来
□平出淑恵(酒サムライコーディネーター)
中田英寿氏が率いるジャパンクラフトサケカンパニー(東京都港区)がプロデュースした、日本酒の魅力を紹介するイベント「CRAFT SAKE WEEK」が4月20~30日、東京・六本木の六本木ヒルズアリーナで開かれた。
開催日1日につき10蔵ずつ、地域性などをテーマに全国47都道府県から過去最多の計110社の蔵元が出店。予約が取りにくいレストランのブースが会場を囲み、このイベントのためのオリジナルメニューも用意された。
会場は国内外で建築賞を受賞してきたドットアーキテクツ(大阪市住之江区)が、鹿児島県薩摩川内市の孟宗竹を使用し「約500本の竹の回廊」という非日常的な空間を演出。出店する蔵元は毎日、レストランも数日ごとに変わり、DJによるライブ音楽が会場を盛り上げ、毎日通っても楽しめるイベントとなっていた。
筆者も期間中4日ほど参加した。「CRAFT SAKEスターターセット」(3500円、酒器グラス+飲食用コイン11枚)を購入し、日本酒も料理もイベント用のコインを使って楽しむ。スターターセットの酒器グラスを持参し、コインを追加購入すれば期間中は何日でも楽しめる。ただ、入場料を払えば、後は飲み放題という会とは一線を画していた。
こうしたイベントだからこその、一杯でコインを10枚以上も支払う極上の酒を用意した蔵元も誇らしげだ。国の支援もあって日本酒の輸出は伸びているものの、まだまだ小さな海外の日本酒市場を開拓していくには、大多数の規模の小さな蔵元には負担が大きすぎる。
国内の酒類別出荷量で日本酒のシェアは7%という現状では国内シェアを高めていく方が、多くの蔵元には望ましい。
それは、国が進めるインバウンド(訪日外国人観光客)の誘致により、日本滞在中に大いに日本酒を飲んでもらうことも含まれている。
若い世代と外国人が多い六本木で、大盛況となったこのイベントに日本酒の明るい未来を感じた。
◇
【プロフィル】平出淑恵
ひらいで・としえ 1962年東京生まれ。83年、日本航空入社、国際線担当客室乗務員を経て、2011年、コーポ・サチを設立、社長に就任。世界最大規模のワイン審査会、インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)のアンバサダー。日本ソムリエ協会理事、日本酒蔵ツーリズム推進協議会運営委員、昇龍道大使(中部9県のインバウンド大使)などを務める。
関連記事