【ベンチャー支援の現場から】3Dプリンターで最終製品量産
DMMが法人向けサービス
DMM.com(東京都港区)は、3Dプリンターを使ったものづくり支援サービス「DMM.make」で、法人向けに最終製品の量産を支援するサービス「マスプロダクションサポートサービス」を始めた。ベンチャー企業が、このサービスを使えば、高価な金型製造の手間をかけずに、短期間で最終製品を量産できるようになる。
新サービスは、日本ヒューレット・パッカード(日本HP)とリコージャパン(東京都港区)との協業で実施。リコージャパンが販売する米HP製の最新鋭3Dプリンター「ジェットフュージョン3D4200」を使用する。同機は本体価格が約4000万円で、DMM.makeが国内で初めて導入した。
ナイロン粉末を造形材として使用した場合、従来機種の約10倍の速度で造形できる。また新たな造形技術の採用により、従来の3Dプリンターよりも造形物の強度を10倍以上に高められるという。
量産できる数は、造形材の材質にもよるが数百~5000個。最終製品だけでなく、テストマーケティングでの使用を目的とした量産試作品の製造にも対応できる。また、この3Dプリンターを設備として導入したい企業からの相談や、導入後のメンテナンスなどにも応じる。
これまで3Dプリンターを使ったものづくりの世界では、組み立てや機構の検証といった試作レベルでの活用や、金型を使わない生産の役割が中心だった。3Dプリンターの性能が向上し、簡単な構造の製品なら量産ができるようになった。
日本HPの秋山仁・3Dプリンティングビジネス部部長は「同社製プリンター内部のプラスチック製部品の約50%を、このジェットフュージョンで造形したものだ」と話す。
その一方で、3Dプリンターを活用したものづくりは趣味レベルでは広がっているが、強度などの面で課題があり、「産業利用を念頭に置いたアプリケーションが乏しかった」(川岸孝輔・DMM.make3Dプリント部門部長)のも事実だ。
DMM.makeでは、3Dプリンターによる量産試作支援サービスに、研磨や切削などの簡単な後工程とを組み合わせた付加価値の高いサービスメニュー提供も検討している。
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