就職面接解禁…人材確保へ競争激化 入社後の配属先確約、再チャレンジ制度導入も

 

 来春卒業する大学生・大学院生を対象にした経団連加盟企業の採用選考活動が1日に解禁され、大手企業などで面接がスタートする。人手不足を背景に、人材確保をめぐる企業間の競争が激化。優秀な人材を獲得しようと採用数を増やす企業が多く、入社後の配属先を確約したり、ホームページで社員インタビューを増やして社内の声を伝えたりするなど、さまざまな方法で採用活動を展開している。

 シャープは大学院、高等専門学校を含む新卒320人を採用する計画。事務系は前年度と同じ60人、技術系は20人増の260人。計画としては3年連続の増加となる。

 平成28年8月に台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業の傘下に入って以降、業績が急回復。超高精細画質「8K」対応のテレビ、人工知能(AI)などを活用した製品を成長戦略の柱に据え、「次世代の技術開発を担う人材を確保したい」としている。

 パナソニックは、大学卒・大学院修了者の新卒採用を前年度計画より50人多い700人とし、高校・高専卒者も50人増やして200人を採用する。経理や法務、知的財産などの事務系で希望に応じて入社後の配属を内定時に確約するコースを新設。専門性が高い学生や、職種を限って志望する学生の取り込みを図る。

 採用活動に工夫を凝らし、学生を引きつけようとする動きも広がっている。

 タイガー魔法瓶(大阪府門真市)はインターンシップを年1回から4回に増やした。採用活動のホームページでは、社員インタビューの記事量を4倍以上に増やし、社史や事業紹介では動画を取り入れた。

 大和ハウス工業は、落ちても受け直せる「再チャレンジ制度」を前年度から開始。「営業は断られたときに始まる」との創業者の言葉から、意欲的な学生を採用する狙い。前年度は数回受験して内定に結びついた学生もいたといい、人事担当者は「人柄を見てしっかり選考できた」と話す。

 一方、低金利で収益環境が悪化している金融機関は軒並み採用を減らす方針。

 関西みらいフィナンシャルグループ(FG)は近畿大阪銀行(大阪市)に加え、関西アーバン銀行(同)、みなと銀行(神戸市)が4月に傘下入りして経営統合したが、採用数を前年度計画の400人から325人に減らす。同社は「店舗やシステムの合理化と合わせ、グループ全体の人員適正化に取り組んでいるため」と説明する。

 紀陽銀行は、今春入社と同程度の140人の採用を予定しているが、昨年春入社の200人程度からは大幅減が続く。