化粧品各社、男性向け強化 清潔感や身だしなみ重視に着目

 
マンダムが帝京大学の学生向けに開いた身だしなみセミナー=7日、東京都八王子市

 化粧品各社が、男性向けの事業を相次ぎ強化している。ポーラ・オルビスホールディングス(HD)子会社が国内初となるメーク中心のブランドを立ち上げるほか、資生堂やマンダムは企業の社員や学生向けにスキンケアの方法を伝授するセミナーを始めた。ビジネスマナーとして清潔感や身だしなみが重視され、スキンケアなどに関心を持つ消費者が増える中、新たな需要を掘り起こしたい考え。

 ポーラ・オルビスHD傘下のACRO(東京都品川区)は、男性用化粧品ブランド「ファイブイズム・バイ・スリー」を9月に立ち上げる。ファンデーションなどのベースメークやポイントメークを中心に、2000~1万2000円程度の約80品目(色違い含む)を用意、百貨店や電子商取引(EC)の公式サイトなどで販売する。

 2021年までに国内主要都市の20店舗で扱うほか、海外でも20年までにアジアへ展開、欧米進出も視野に入れる。商品の詳細は後日発表するが、ポーラ・オルビスHDは「マナーとしてのメークという新しいカルチャーを提案する」と意気込む。

 男性用化粧品「ウーノ」を展開する資生堂は、企業の社員にスキンケアの重要性を説き、洗顔方法やひげのそり方といった技術を教えるセミナーを4月に始めた。受講料は1人当たり数千円を想定。第1弾として、4月9日にサイバーエージェントの新入社員約60人を対象に研修を実施した。

 同様のセミナーは、男性用化粧品「ギャツビー」や「ルシード」を手掛けるマンダムも青山商事と組み、7日に東京都八王子市の帝京大学八王子キャンパスでインターンシップを控えた学生向けにセミナーを開催。マンダムは髪やひげ、肌の手入れ方法を教え、青山商事はスーツの着こなし方法を説明した。マンダムは、16日にも正則学園高校の柔道部員向けに「においケアセミナー」を開催し、若者の囲い込みに力を入れている。

 一方で同社は今年5月、大阪のマーケティング部隊を東京・青山のビルに移転した。「最先端の流行発信地である東京に拠点を構えることで、ニーズの変化に素早く対応したい」と話しており、今後は同部隊の約50人が世界各国のマーケティング活動を後方支援するほか、ノウハウ蓄積・共有も図る。(井田通人)