正念場のスバル、新フォレスターで反転攻勢 運転支援機能採用
SUBARU(スバル)は20日、主力のスポーツ用多目的車(SUV)「フォレスター」を約6年ぶりに全面改良し、7月19日に発売すると発表した。相次ぐ不正発覚で消費者から厳しい視線が注がれる中、スバル車の世界販売の約3割を占めるフォレスターで反転攻勢の足掛かりをつくれるか、正念場を迎えている。
「会社としての真の実力をつけ、信頼を再び取り戻したい。新たな一歩を踏み出す最初の商品だ」
東京都内の発表会で、22日の株主総会後に社長に就く中村知美専務執行役員は、昨年10月以降に相次いだ不正行為について謝罪し、決意を述べた。
新型フォレスターは5代目で、運転時の安全性と快適性を高める新たな支援機能を採用。運転手の顔を認識し椅子の位置やドアミラーの角度を自動で制御するほか、居眠りなどを検知し警告する。力強い走りも追求し、得意の水平対向エンジンにモーターを組み合わせたハイブリッド車をフォレスターで初めて用意。価格は280万8000円から。
スバルの国内新車販売は昨年11月から7カ月連続で前年割れとなり、5月は35.3%減。「インプレッサ」の新型車効果の一巡などが響いたが、中村氏は「(不正の影響も)多少はある」と認めた。
それだけに、世界戦略車で起死回生を図る期待は大きい。国内受注台数は、先行予約が始まった5月18日から1カ月間で4000台を突破し、月間販売目標の約1.6倍に達した。中村氏は「新型フォレスターで販売の最前線を支援したい」と強調した。
自動ブレーキなどで先行してきた運転支援システム「アイサイト」は、他社の追随で新味が薄れ、品質や安全機能での優位性は揺らいでいる。奥野竜也執行役員は「2020年の実現に向け、車線変更や追い越しの自動化も研究している」と、機能充実に意欲を示した。
22日には中村氏が経営のかじ取りを、代表権のない会長に就く吉永泰之現社長が企業風土の改革を進める新体制がスタートする。新車効果をスバル再生につなげていくには、両輪のバランスが重要となる。(臼井慎太郎)
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