【トップは語る】ミサワホーム 在宅介護“備えるリフォーム”注力
□ミサワホーム社長・磯貝匡志さん(61)
--住宅市場を取り巻く事業環境は
「低金利が追い風となり、家を建てるには最高の環境だ。ただ、2019年10月には消費税率の引き上げが予定されている。2%の増税分は住宅にとって決して小さな額ではない。駆け込み需要を見据え分譲用の土地をしっかりと確保し、即断即決を促すような商品を用意する」
--中長期的な課題は
「身体が不自由になることを想定、在宅介護に円滑に対応できる“備えるリフォーム”に力を入れる。施設介護が難しくなっているためで、医療機材を搬入しやすくするよう玄関を大きくすることなどを提唱している。こうした住空間は、生き生きと暮らしていけるようするための一番の近道。ロボットだけでなくモビリティーにも入り込み、人間の活動を補完できるようになるからだ」
--障害者のグループホームを核とした新しいコミュニティーづくりの提案も始めた
「保護者の高齢化が進み、亡くなった場合にどうするのかといった問題が顕在化している点を考慮し千葉県富津市に開設した。障害者グループホームや高齢者向けシェアハウス、勤務スタッフが住む建物などを組み合わせた。当社は『住まいを通じた生涯のお付き合い』を主張し続けてきた。こうした新たな旗を立てたら、顧客の信頼度は向上するはずだ」
--コンパクト型のまちづくりも重点課題の一つだ
「医療や介護、保育、住居などの機能を備えた複合商業施設で『ASMACI(アスマチ)』というブランドで展開、第1弾を千葉県浦安市に完成した。他の行政からも多くの声がかかっている。当社は戸建て中心で施工力に自信がなかったが、ゼネコンの大末建設との提携によってこうした問題も解消できる。少子高齢化でも幸せな国づくりができることを、事業を通じて証明したい」
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【プロフィル】磯貝匡志
いそがい・まさし 京大法卒。1979年トヨタ自動車販売(現トヨタ自動車)入社。2009年トヨタ自動車常務役員、11年トヨタホーム専務。14年ミサワホーム副社長。17年6月から現職。愛知県出身。
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