大型ファンで熱中症対策に一役 豊田通商、今年度の販売目標を前年度の2倍に

 
米国の物流倉庫に導入された天井タイプの超大型ファン。夏は熱中症対策に一役買っている(豊田通商提供)

 豊田通商と豊通ファシリティーズ(名古屋市名東区)が販売する米国製の超大型ファン(扇風機)「ビッグアスファン」が熱中症対策や働く環境改善に役立つと販売を伸ばしている。空前の人手不足にあえぎ、物流施設などの暑さ対策や環境改善を迫られている物流業界からの注文が相次ぐなど、2018年度は前年度の2倍近い、300台の販売を目指している。

 ビッグアスファンを製造販売するビッグアスファン(ケンタッキー州)は、米国を中心に世界で14万台以上の販売実績を誇り、オフィスビルや商業施設、牛舎、球場、格納庫などへの納入実績がある。米国での大型ファンのシェアは約7割を超える。日本国内では12年から販売をスタートした。

 最も大きいタイプで直径7.9メートルという巨大な羽根を静かにゆっくり回転することで、多くの空気を捉え、気流を生み、広い空間の隅々にまで風が通る仕組み。これまで空調管理が難しいとされた、天井が高い工場や物流施設、商業施設、球場など広大な空間の温度管理を実現できる。

 工業用扇風機約50台分の風量を実現し、空気循環を生み出す。平均で体感温度を3~5度下げることができるという。価格は工事代込みで、約300万~400万円。

 工場内では湿気で段ボールがつぶれることもあるが、冬場は、空気循環による結露の抑制効果があり、暖房費も削減できるという。

 厚生労働省によると、17年の職場における熱中症死傷者数は、前年比14%増の528人に上り、発生現場は製造業に次いで倉庫などの運送業が多い。そこで同省は昨年から、例年気温が高くなる5月から9月末までの期間に、職場での熱中症予防対策の浸透を図ろうと「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」を実施し、熱中症対策の普及を訴えている。