運転の癖をAIが記憶し再現 日産、完全自動化に開発進む

 
日産自動車の本社=横浜市西区

 日産自動車が、ドライバーの運転パターンを学習する自動運転車の開発を進めていることが16日、分かった。自動と手動を切り替えられる車を想定しており、手動で運転する際のハンドルの切り具合やブレーキの踏み方などドライバーの“癖”を人工知能(AI)が覚えて自動運転に反映し、乗員の違和感を小さくする。同社は2022年に完全自動運転車両の展開を目指しており、この頃に実用化される可能性がある。

 交通事故の9割が人為的な過失によるものとされており、自動運転車が普及すれば、事故を大幅に減らせる見込みだ。ただ、たとえ安全でも、加減速のタイミングや曲がるときの位置の取り方などの運転パターンが日常的に感じる乗車体験とかけ離れていると、乗員は安心して自動運転に任せられない。このため、日産はAIが運転パターンを記憶し、その車の主なドライバーの運転を自動で再現させる方向で開発している。

 他の自動車メーカーと同じく日産も、「運転する楽しさ」を訴えており、ドライバーが運転したいときは手動でハンドルを握り、疲れているときや作業をしたいときなどは自動運転に切り替えることを想定している。

 日産は16年から、「プロパイロット」と称する一連の先進安全機能をミニバン「セレナ」、小型車「ノート」などの主力車に順次、搭載してきた。昨年、全面改良して発売した電気自動車(EV)「リーフ」では、ボタン一つで自動駐車できる機能を追加。今年度内には、高速道路の複数車線を自動で走行する機能を実用化する見通しだ。

 日産の中畔(なかぐろ)邦雄専務執行役員は自動運転車両について、「快適に移動できるシステムとして進化させていく。自動運転は運転の代行ではなく、(乗員の)期待値に車の挙動を合わせていく必要がある」と話している。