間接部門の働き方改革を後押し ビズテックス、クラウドRPA導入

 
コビットの画面。難しいプログラミングの知識がなくてもソフトウエアロボットを作成できる

 日常のオフィスで必要な作業の一つに経費精算に関する伝票や請求書作成のための入力がある。決まった項目への入力なので一見すると楽そうにみえるが、意外に打ち間違いがあったりする。入力だけなので生産性が高い仕事とは言い難いうえ、月末などは多忙を極め、残業になりやすい。ソフトウエア開発のBizteX(ビズテックス、東京都港区)のクラウドRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)「cobit(コビット)」を使えば、こうした間接部門の働き方改革を後押ししてくれそうだ。

 RPAとは「パソコンの中にいるソフトウエア上のロボット」(嶋田光敏最高経営責任者=CEO)。パソコンで行っている判で押したような作業を自動的に行うソフトウエアロボットを作製し、それを使ってパソコンに仕事をさせる。

 ソフトの開発というと難しそうな世界と感じる人も少なくないが、コビットは、画面の指示に従って、2、3分ほど入力を続けるだけで、任意の役目を持ったソフトウエアロボットを作ることが可能だ。

 例えば、日々の株価の終値や競合店舗の製品の販売価格といったデータの入力などに役立つ。これらは日々の定型業務だが入力時にミスをしやすい。

 RPAの導入は簡単なミスを減らすだけでなく、処理も速くなり、必要であれば24時間作業を続けさせることもできる。「20分ほどの手作業入力なら、コビットだと4、5分で済む」(嶋田CEO)という。

 さらに、あらかじめ入力の時間を設定できる「タイマー予約」機能もあり、使いこなせば業務自体を大きく減らすことができ、その分の人的資源を営業など、直接収益につながる仕事に振り向けられるようになる。

 多くの中小企業で困っているのが交通費や請求書の精算だ。電卓をたたいて伝票を書く手作業となるが、どうしても計算ミスや勘定項目の間違いなどが起きやすい。コビットとクラウド会計ソフトとを連携させれば、ミスを未然に防ぐことができ、勘定項目の振り分けも適切に処理してくれる。

 こうした使い勝手の良さが評価され、2017年7月の試行版、同11月の正式版リリース以降、約150社が採用した。中には「従業員1人当たりの残業時間が年168時間から4時間にまで激減したというケースもある」(嶋田CEO)ほどだ。

 今後はコビットの多言語化を目指す。第1弾として、英語と中国語を検討している。中国などでは日本と同様に少子高齢化が進んでおり、新興国でも人件費の上昇が著しく定型業務だけの事務作業目的での雇用は割に合わないケースが増えている。

 ビズテックスは、1回目となる大型資金調達に向けた準備も始めており、年内には複数のベンチャーキャピタルによる出資を受けるとみられる。さらに2022年には、株式公開を目指している。

【会社概要】ビズテックス

 ▽本社=東京都港区北青山3-3-13 共和五番館2F-C

 ▽設立=2015年7月

 ▽資本金=2265万円

 ▽従業員=13人

 ▽事業内容=クラウドベースのロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)を使った業務支援システムの開発