社員食堂、地域企業が共有 健康配慮の弁当、オフィスに宅配
社内に食堂を置けなくても、健康に配慮した食事を社員に提供したい企業は多い。そうした要望に応え、お弁当を届けてオフィスに簡易な「社員食堂」を実現させるサービスや、地域の企業が協力して食堂を共有する試みが始まっている。
「従業員が少なくて社員食堂を置けない企業でも、食事面での健康支援を実現できる」
京都市にあるIT業のAIVICK(アイヴィック)は、本業に加え、栄養バランスに配慮した弁当を製造してオフィスに届ける「タベナル置き弁」を実施している。
契約した人は、専用のホームページに日替わりで「和風ハンバーグ」などと示された献立を見て事前に注文、宅配便で届けられる。弁当は製造日から5日間持ち、社内に冷蔵庫と電子レンジがあれば社員食堂代わりになる。矢津田智子社長が激務で体調を崩し、食事の大切さを痛感して始めた。
都内のデザイン会社、コンセントはこのサービスを利用し、会社が補助を出して1日10食ほど注文、社員は500円を払えば食べられる。低カロリーでも副菜が多めで満足感があり、幹部も手に取るなど好評だ。
社員が忙しくて食事のタイミングを逃すことがあり、健康が気がかりだった。コンセントは「外食続きで出費がかさむ人もいた。これなら食堂がなくても食事面の手助けになる」と歓迎する。
社員食堂を持たない企業などが集まり、利用する取り組みもある。神奈川県鎌倉市のIT企業、カヤックは4月、鎌倉駅前に「まちの社員食堂」を開いた。地域の企業や市役所など約20の団体が会員になり、職員が安価に利用できる。週替わりで地元の飲食店が厨房に入り、朝昼晩と地元の食材を使った自慢のメニューを提供する。
鎌倉は観光客が多く、昼になると飲食店には行列ができる。職場に食堂がないと勤務時間を気にしてランチを諦める人もいるため、企業の垣根を越えて利用できる食堂はありがたい存在だ。同じ町にいても交流がなかった人が出会って話が弾み、ビジネスでの提携や雇用創出につなげて地域を発展させる狙いもある。カヤックは「鎌倉に魅力を感じる人が集まる社交の場として、地域を元気にする手助けにもなる」とする。
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【用語解説】社員食堂
企業が従業員の福利厚生用に設け、安価に食事を提供する。維持費がかかり一定の規模がないと運営が難しい。
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