「親子げんか」のイメージ払拭できず 大塚家具、不振脱出は至難の業
大塚家具の有明本社ショールームが入っているビル=4日午後、東京都江東区有明(吉沢良太撮影)
業績不振に陥っている大塚家具の経営再建で、株主の貸会議室大手ティーケーピー(TKP)による追加出資案が浮上していることが、関係者への取材で分かった。大塚家具がTKPの支援を受ける検討を始めた背景には、急速な業績悪化がある。
今年に入ってから毎月の販売実績は前年同月を下回り続け、マイナス幅が10%を超える月が大半を占めるなど“じり貧”の状況だ。大塚久美子社長の経営改革の成果は出ておらず、不振から抜け出すのは至難の業だ。
久美子氏は2015年3月の株主総会で、父親で創業者の勝久前会長と激しい委任状争奪戦を繰り広げた。結果は勝久氏がこだわってきた「会員制」の廃止を唱えた久美子氏が勝利し、経営権を握った。
しかし、株主の多くは久美子氏の経営手腕に期待するというより、委任状争奪戦の最中も「会社は私がつくり、大きくした」と主張する勝久氏の独善的な考え方を嫌ったためとされる。久美子氏は、いわば“敵失”による勝利だった。
久美子氏は会員制を廃止し、幅広い層の顧客を増やして収益につなげる戦略を打ち出したものの、「親子げんか」のイメージを払拭できず、顧客離れが進んだ。イケアやニトリなどライバルとの競争も激しく、業績は悪化。中古家具の再生にも取り組んだが、「迷走ぶり」を印象づけるなど、裏目に出ている。
久美子氏は2月、「自分の手で黒字化(する)」とコメントしたが、大塚家具は14日に公表する18年12月期の業績予想を下方修正する見込みだと既に表明している。久美子氏の経営責任が問題視されるのは必至だ。
大塚家具は中国の家具メーカーなど複数社と資本提携の交渉を重ねてきたがまとまっていない。抜本的な経営再建を検討しているが、交渉は難航する可能性もある。(平尾孝、柳原一哉)
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