【ワークスタイル最前線】職場にゲームや共同キッチン 垣根なくして新旧社員交流

 
オフィス向けの玩具発表会で、カードゲームを楽しむ参加者=5月7日、東京都千代田区

 職場に共同キッチンやゲームを導入する企業が増えている。求人増による通年や中途の採用が活発で、新旧社員の垣根をなくし交流を促す狙いがある。テレワークや副業など従来より柔軟な働き方が進む中、社員の帰属意識を高めるきっかけにもなりそうだ。

 「相手の意見を否定しないことがルールです」。インターネット関連ベンチャーのカヤック(神奈川県鎌倉市)などが職場の意思疎通を向上させるため東京都内で開いた玩具発表会。集まった企業や官庁の担当者など約30人は、カードゲームの遊び方の説明を聞き、数人ずつでグループをつくり楽しんだ。

 パナソニックはこのゲームを取り入れ、企業向け製品デザインの部署で開く会議の前にやることにしている。広報担当者は「緊張感がある会議では意見が出にくい。話しやすい雰囲気をつくり議論を活発にさせたかった」と狙いを明かす。

 就職市場では時期を限らずに優秀な人材を獲得する動きが活発だ。リクルートキャリアの「就職みらい研究所」によると、2019年卒を通年採用する企業は26.3%で前年より7.2ポイント増えた。中途採用も活発な中、カヤックの開発担当者は「新旧社員がなじみやすい職場にすることで働きやすさも増す」と話す。

 通年採用を導入するクックパッドは、社内に共同キッチンがあり、昼食を社員同士で作るという。「部署を超えた社員のつながりが生まれている」(広報担当者)という。遊技機器を扱うセガサミーホールディングスでは、複数のグループ会社のオフィスを東京都内のビルに集約するのに合わせ、社員用のカフェやバーを開く予定だ。

 転職サービス「DODA(デューダ)」の情報サイトの編集長、大浦征也氏は、多様な働き方が増えるほど帰属意識の形成が難しいとし「仕事を円滑に進めるため、今後もこうした動きは増えていく」と予測した。