スピンアウトした起業家を支援 アプリコット・ベンチャーズ
今年1月に設立されたベンチャーキャピタル(VC)のアプリコット・ベンチャーズ。「挑戦を支える。結実につなげる。」をミッションに掲げる、白川智樹社長が特にこだわるのは、大手企業などからスピンアウト(独立)した起業家だ。
白川社長は以前在籍した会社で、ベンチャー企業20社に総額8億円を投資した実績を持つ。投資先には人工知能(AI)ベンチャーのシナモン(東京都港区)、経営コンサルティングのビザスク(同目黒区)などもある。「投資の効果をより上げていくには自らもリスクを取る覚悟が必要」と感じ、独立を決意した。
その過程で「事業会社から独立する起業家を支援する機能が日本にはまだ十分に整っていない」ことも実感した。それは、アプリコットが起業家のコミュニティーづくりに重きを置く大きな理由につながった。
本社内のコワーキングスペース「ギルドシブヤ」をはじめ、先輩経営者や各分野の専門家に個別相談ができる「メンタリングデイ」、起業を考えている人向けのセミナー「ゲストディナー」などのイベントも随時開き、さまざまな経歴を持つ人が知見やノウハウを共有し合うことで、起業の機運を醸成する。
さらに東急不動産と提携し、渋谷駅近くにあるビル内の創業支援施設「Plug and Play Shibuya」(プラグアンドプレイシブヤ)を活用した起業支援プログラム「FLAP(フラップ)」を8月から始めた。創業初期のITベンチャーを対象に、起業家のビジネスプランを専門家の助言で実現可能なものに仕上げ、早期に事業を軌道に乗せるのが狙いだ。
ベンチャーへの投資活動も始動。設立と同時に総額7億円規模で組成した1号ファンドには東急不動産やマイナビ、起業支援のミスルトゥ(同港区)の子会社なども出資。ファンドからは飲食業支援のfavy(ファビィ、同新宿区)、無人コンビニの600(ろっぴゃく、同渋谷区)などに出資した。
ファンドは年内をめどに10億円の規模まで増やす方針で、白川社長は「3年後には25社に投資したい。事業会社から独立する前から起業を支援していくことで、他のVCとの差別化を図っていく」と話す。
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【プロフィル】白川智樹
しらかわ・ともき 慶大経卒。2008年サイバーエージェント入社。13年サイバーエージェント・ベンチャーズに参画。18年1月からアプリコット・ベンチャーズ社長。33歳。東京都出身。
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【会社概要】アプリコット・ベンチャーズ
▽本社=東京都渋谷区東2-25-3 WAVE渋谷5階
▽設立=2018年1月
▽資本金=300万円
▽従業員=1人
▽事業内容=ベンチャー企業への投資、インキュベーション施設の運営
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