睡眠不足の改善商品続々 研修プログラムで企業も対応

 

 秋の夜長は寝るのが遅くなりがちだ。そんな寝不足の人に各社が商機を見いだし、快眠グッズで競い合っている。心地よい音楽が眠りを誘うイヤホンや、たわしのような枕など商品は多彩。週末の寝だめで乱れた「体内リズム」の改善方法を教える企業向け研修も登場した。

 安眠用イヤホン「ボーズ スリープバッズ」(価格3万2400円)を発売したのは音響機器メーカーのボーズ。スマートフォンと無線でつなぐワイヤレスタイプで、形は耳栓のようだ。同社の担当者は「睡眠不足の人の健康不安が解決される」と鼻息が荒い。

 スマホに取り込んだ専用アプリで、波の音や木の葉が揺れる音などを選び、イヤホンで聞きながら床に就く。隣で寝ているパートナーのいびきなどの騒音が遮断され、よく眠れるという。

 生活雑貨を販売する渋谷ロフト(東京都渋谷区)は快眠グッズの品ぞろえを強化している。売れ筋は弾力ある繊維でたわしの感覚が味わえる枕「睡眠用たわし」(店頭価格1万584円)。売り場の担当者は頭皮に受ける程よい刺激が眠りに導くと説明する。

 線香で知られる日本香堂は、女性をターゲットにした枕用アロマ「アンミング2 ピローミスト」(店頭価格1080円)を発売。寝る前に枕に吹きかけると、ローズの香りに包まれて寝付きが良くなるとPRする。

 寝不足の社員の増加は仕事の能率ダウンや思わぬ事故を招きかねない。こうした企業の不安解消を狙った研修も活況だ。

 大塚製薬は8月、大学の研究者らと共に「目覚め方改革プロジェクト」をスタートした。ホームページにぐっすり眠るための情報を掲載したり、すっきりした目覚めの鍵を握る「体内リズム」を整える研修を企業向けに実施したりする。

 帝人も4月から睡眠に着目した企業向けの研修を本格的に始めた。睡眠改善の研修を手掛けるベンチャー企業のニューロスペース(東京)は、2013年の創業以来、50社以上でセミナーを実施。小林孝徳社長は「IT系企業が業務の改善に役立てたり、夜勤がある業種で健康管理に利用したりするケースが多い」と話す。